



全日本空輸株式会社 幸重上席執行役員

国際線に出て25年になりますが、当初は日本のお客様を海外にお運びして、日本にお戻しすることがビジネスにおいて大きなウェイトを占めていました。それが、ネットワークを拡大しアライアンス戦略を展開した結果、国内販売から海外販売にビジネスのウェイトが変化しています。アメリカではユナイテッド航空、ヨーロッパではルフトハンザ航空とそれぞれ連携し、自らグローバルなビジネスモデルを取り込んでいくようになりました。欧米それぞれでNo.1クラスの航空会社と伍して戦うというより、協力していく方向で進めていきたいと考えています。
ところで、東芝ソリューションでは、日本の中だけでないスケールメリットを活用した、コスト競争力を持つようなスタイルについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか?

我々もオフショアという意味では、15年以上に渡り中国でいろいろ経験を積んできました。最初の10年間は、中国にプロジェクトマネジメントオフィスを設けたり、日本に中国のエンジニアに来てもらい仕様を理解させ、中国に帰って開発してもらったりするなど試行錯誤の連続でした。そのような苦労を経てようやく当社の狙い通りの効果が出始め、お互いが満足できるレベルまで漕ぎつけました。今後も引き続き、コアな部分はしっかり我々が押さえ、そのバリエーション的な部分についてオフショアを活用しようと考えています。コアとなる部分の開発は、最初は費用がかかりますが、基本的には1回作り、ベースにシステム構築する際のトータルコストを極力下げるためにオフショア連携を強化していこうとしています。