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伊藤園様のお客様相談室を支援
「お客様第一主義」を陰から支える、当社のソリューション
2009年、伊藤園お客様相談室様へ、コンタクトセンタソリューション「CT-SQUARE FX」を導入することが決まった。プロジェクト担当者らが中心となり、伊藤園様との二人三脚でプロジェクトを進めてきた結果、5ヶ月の短納期でシステムが稼動を開始した。現在、「CT-SQUARE FX」で集めたお客様の声は、商品開発のための大切な資産となり、多くのお客様の喜びにつながっている。

社会を支える 2010年11月29日

お客様一人ひとりに対応する、「お客様相談室」の取り組み

製品

 コンビニエンスストアやスーパー、自動販売機、そしてオフィスや会議室、テーマパークや野外イベントなど、さまざまな場所やシーンで目にすることが多い、伊藤園様の「お〜いお茶」。1985年に開発された世界初の缶入り緑茶を原点に、長年にわたって多くの人たちに愛されている清涼飲料のベストセラーだ。
 この「お〜いお茶」のラベルを見ると、フリーコールの電話番号とともに「お客様相談室」という名称が記載されていることがわかる。お客様(消費者)からの問い合わせなどに対応するセクションだ。
 お客様相談室の仕事は、1本の電話から始まる。電話を受けたコミュニケータは、お客様からのご意見をうかがい、その情報をシステムに登録。これにより、お客様のご意見がデータベース化されていく仕組みだ。そして、この「お客様からの生の声」は、新たな商品やサービスを生み出したり、既存の商品を改良する際の貴重な資産になっている。また、商品について調査が必要な時は、コミュニケータが登録した情報をもとに、各営業担当者や品質管理部門が調査を実施し、お客様に調査結果などを返答する。
 このようにお客様相談室は、お客様一人ひとりの声を直接うかがう「窓口」となっている。「お客様第一主義」を経営理念に掲げる伊藤園様にとって、欠かせない存在といえるだろう。

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「伊藤園様の顧客満足度を向上させる」という強い思い

製造ソリューション営業事業部 産業システム営業部 産業システム営業第二担当 主任 佐野 英二製造ソリューション営業事業部
産業システム営業部
産業システム営業第二担当
主任 佐野 英二

 2008年の春、当社の営業の佐野とシステムエンジニアの岩見が伊藤園様を訪問した。その際、「顧客満足度をさらに向上させるため、お客様相談室のシステムをリプレースしたい」というご要望をいただいた。お客様相談室の業務効率を向上させることなどを目的に、新たなシステムを導入することを検討されていたのだ。
 主な課題が、3つあった。
・お客様相談室のコミュニケータが登録した情報の集計が翌日になること。
・2つめは、電話の着信時、お客様の履歴がすぐに参照できないこと。電話をかけてこられるお客様への対応に瞬時に対応することが難しかったこと。
・3つめは、お客様相談室と他部署の情報伝達にFAXを使っていたので時間や労力、コストがかかっていたこと。
 これらの課題を解決するため、岩見と佐野は当社のコンタクトセンタソリューション「CT-SQUARE FX」を提案した。「食品・消費財業界に特化したものだからこそ、伊藤園様のお力になれると思い、ご提案させていただきました」と佐野は当時を語る。システムの選定時には当社を含め、数社が候補に挙がった。そして2009年3月、「CT-SQUARE FX」の導入が決定した。その理由は何か――岩見が当時を振り返る。
 「“CT-SQUARE FX”は、食品・消費財メーカー様への導入実績が多々あります。そして実績を積む度に、各社からご希望のあった業界に特化した機能をシステムに取り入れてきました。この点を伊藤園様にアピールしてきた結果、“信頼と安心”を実感頂けたのだと思います」(岩見)。

伊藤園様との二人三脚で、システム開発期間の短縮に成功

業務ソリューション事業部 クロスインダストリーソリューション部 CRMソリューション構築担当 主務 吉岡 弘生業務ソリューション事業部
クロスインダストリーソリューション部
CRMソリューション構築担当
主務 吉岡 弘生

 2009年4月からは、システム構築を担当する吉岡が中心となり、「CT-SQUARE FX」導入に向けたプロジェクトが本格的に始動した。通常、システム開発は「要件定義」「設計」「製造」「テスト」「納品」という流れで進められるが、吉岡は今回のプロジェクトで「要件定義」のフェーズを特に重視した。
  実は今回の要件定義では、お客様相談室で実際に窓口業務を担当するの方々が打ち合わせに参加していた。本来、業務が終了する午後5時以降から打ち合わせすることが多く、時間が限られていたため、効率よくシステムのイメージを伝えるという点に重きを置いた。
  「操作項目ごとの画面イメージをモックやExcelであらかじめ作成し、オペレーターに分かりやすく伝えようと工夫してきました。導入後にお客様との見解の違いなどのギャップは、ほとんど発生しませんでした」(吉岡)。
  さらに今回のプロジェクトでは、伊藤園様から多くのご協力をいただいた。運用開始までの期間、お客様相談室の室長様が指揮を執り、全国の支店にいる担当者を集めて勉強会などを実施。現場レベルで「CT-SQUARE FX」が完全に浸透していったのだ。
  このような取り組みの後、2009年9月に「CT-SQUARE FX」が稼動を開始した。通常、システムが稼動するまでには半年以上かかるといわれているが、今回これだけ納期を短縮できたのは、伊藤園様と吉岡を中心としたプロジェクトメンバーの、双方の思いが実を結んだ結果といえるだろう。

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お客様の声をリアルタイムで集計し、変化する市場ニーズにも瞬時に把握

業務ソリューション事業部 クロスインダストリーソリューション部 クロスインダストリーソリューション技術担当 主査 岩見 優 業務ソリューション事業部
クロスインダストリーソリューション部
クロスインダストリーソリューション技術担当
主査 岩見 優

 「CT-SQUARE FX」の運用が始まり、伊藤園様が抱えていた課題が解決され始めている。  1つめの課題であった情報の集計については、情報をデータベースサーバーで一元管理することで改善した。この仕組みによって、コミュニケータが登録した情報を随時、リアルタイムに集計することが実現。「お客様の声を通じて、刻一刻と変化する市場のニーズをより一層、把握できるようになった。
 2つめの課題となっていた履歴の検索については、お客様の着信に合わせて画面を表示する「着信ポップアップ」という機能で解決した。これは、すでに情報が登録されているお客様から着信があった瞬間に、その名前などをポップアップで表示するものだ。さらにボタン1つで、詳細な履歴情報などが呼び出せる。この機能によって、お客様をお待たせすることがなくなったのだ。
 3つめのFAX送信に関しても、大きな効果が生まれた。「CT-SQUARE FX」では、社内のやり取りがシステム内で一元管理できるため、FAXを送受信する必要がなくなった。この結果、業務の効率化を図ることができた。
 今後のシステム活用について、岩見は語る。
 「今後、“CT-SQUARE FX”の履歴情報にWebメールからの問い合わせを自動登録する機能などをご提案していきたいと思います。これが実現できれば、伊藤園様のお客様満足度はさらに向上されるのではないでしょうか」(岩見)。

お客様の喜びに直結することが、コンタクトセンタソリューション開発の醍醐味

 「お客様第一主義」を実践する伊藤園様では、お客様からいただいたご意見を社内にとどめるだけではなく、ホームページを通じて情報発信する取り組みを行っている。お客様からの質問に答える「Q&A」、お客様の提案を実現した例を掲載する「お客様の声実現コーナー」、新製品などへのご意見を集める「みんなの投稿コーナー」などのコーナーも用意されている。
  例えば、「お客様の声実現コーナー」を見ると、お客様の声をもとにペットボトルのラベルのミシン目をはがしやすいように改善した例などが写真入りで分かりやすく掲載されている。お客様の声がより魅力的な商品を生み出し、そしてそれが、多くのお客様の喜びにつながっていることを実感できるのだ。
 今回、当社の岩見、吉岡、佐野が中心となって推し進めた「CT-SQUARE FX」は、まさに、伊藤園様のお客様に対する取り組みを支える土台となっている。今後も伊藤園様にこのシステムをご活用いただくことで、伊藤園様の新たな笑顔を生んでいくことだろう。

佐野、吉岡、岩見
製品

この記事内容は2010年9月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における数値、組織・役職名などは取材時のものです。

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