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2013年3月27日 金融業界の専門知識と実績、
営業担当者の熱い想いが生み出したもの
 北海道に根ざした事業を展開している北海道銀行様は、東芝製のOCRスキャナーを活用したイメージ処理で保管書類の効率的な運用を実現する「文書管理システム」を導入。東芝ソリューションの業務に精通した知識や、経験をフルに活かした提案力と精度の高いイメージ処理を実現する優れた技術力が、同銀行の求める文書管理の効率化に大きく貢献。
今回は、このプロジェクトで活躍した営業担当者を紹介する。

単なる提案ではなく、お客様の将来を見据えたものを

北海道銀行・本店 札幌市の中心部、大通り公園に面する北海道銀行・本店

 1951年に設立された北海道銀行様は、道内の産業育成や地方経済の活性化を念頭に、ものづくり企業や農業事業者への支援を積極的に行っている。また、法人向けのビジネスマッチングやアジアを中心にした海外ビジネス展開支援など、営業力を強化する様々な施策を展開。2004年に北陸銀行と経営統合を果たした現在は、ほくほくフィナンシャルグループの一員として「地域から親しまれ、頼りにされる金融グループ」を目指した活動を続けている。そのような活動の中で課題となっていたのが、商品やサービスの多様化・高度化に伴って増加した、各種帳票類の保管と運用管理であった。

 2000年に本社から転勤した北海道支社 北海道ソリューション営業部 北海道ソリューション営業第一担当 グループ長の青田は、転勤と同時に北海道銀行の担当となった。「以前導入していた振込システムの老朽化に伴い、リプレース案件に関わったのが、最初でした」とその関わりを語る。そして青田は、OCRスキャナーを利用したイメージ処理によって為替業務の効率化を図る「為替OCRシステム」をベースに、業務負荷の軽減に向けた提案を行ったのである。

 この提案で、東芝ソリューションは、為替OCRシステムで納入していたスキャナー160台を、様々な業務にも活用できるような「共通インフラとして位置づける」という、将来的な拡張性も盛り込んだ。また、OCRスキャナー性能の高さはもちろん、提案段階で東芝ソリューションとしての銀行業務やイメージ処理に関する経験と実績がお客様に信頼感を与え、今回の提案の後押しになったようだ。青田は当時を振り返る。「価格では厳しい面もありましたが、私たちが銀行の業務に精通していたこと、そして従来の実績を活かした提案内容を、お客様の考える将来像としっかりリンクさせたことが良かったのだと思います」。
そして、この提案は高く評価され、東芝ソリューションが選ばれる結果となった。

スキャナーが生み出す、文書管理システムの力

北海道支社 北海道ソリューション営業部
 北海道ソリューション営業第一担当 グループ長 青田 賢治 北海道支社 北海道ソリューション営業部
北海道ソリューション営業第一担当
グループ長 青田 賢治

 各店舗や倉庫に大量に保管されている各種文書の管理業務に伴う負担軽減を目指した「文書管理システム」は、重要な書類を各営業店でスキャンし、イメージデータ化して管理する。また、原本は文書の保管・管理を専門に行う「ほしみ文書管理センター」へ一括送付し、集中管理するものである。
「一般的に、業務が変われば新たなインフラを作り直さねばならず、結果として操作方法の異なるスキャナーが乱立してしまい、現場の方に不便を強いてしまうこともあります。私たちはファイリングするための共通インフラとしてスキャナーを位置づけ、操作性を変えることなく業務の幅を広げることを検討しました。お客様の希望を叶え、提案内容を確実に実現させるため、技術部門は必死に取り組んでくれました。そのおかげで品質も高くなり、満足いただけるシステムを作り上げることに成功したのです」。

 青田の思惑通り、このシステムを導入した後、同銀行内では他の部門からも同じスキャナーを使わせて欲しいとの依頼があり、現在では、為替OCRシステム、印鑑票登録や個人ローン登録、照会処理など様々な14業務に渡って活用され、各部門の担当者が共通でこのスキャナーを情報インフラとして活用している。必要とされていた機能や要件のみではなく、共通インフラとして位置づけたことが、導入後にそのまま活かされ、結果的に北海道銀行様の業務効率化とコストや操作ミスの削減に繋がった形となった。これがOCRスキャナーを使った文書管理システムの生み出した力、なのである。

 しかし、その道のりは決して平坦なものではなかった。青田はお客様の希望を感じ取り、それを技術部門に伝える。システム要件、納期、予算、リソースの中で、青田と技術部門の戦いの日々が続いた。


 その時の様子を北海道支社、北海道ソリューション技術部の参事 吉田耕一は、懐かしそうに思い出して語った。
 「ある日、青田が非常に厳しい要望をぶつけてきました。その要望にどうすれば近づけられるのか、正直見当もつかないと思いました。しかし、なんとかしなくては。青田からのチャレンジを受けて本社・支社の技術部門のメンバーと協力して、時にはぶつかりながら、開発項目や内容、工程、コストも含めて最小単位まで分解し直し、小さな改善を積み重ね、見直しを繰り返し、少しずつ目標に近づけていきました。そして、ついにその目標に近づいた時、技術部門のメンバー皆で『やっとお客様に提示できる!』と喜んだことをとても良く覚えています。」

 このOCRスキャナー合計160台を活用したシステムが、金融業界から注目される文書管理業務の効率化に繋がっていくことになる。


 実は、導入当初は業務量が少なく、本来の力を充分に発揮することが出来ていなかったシステムであったが、徐々にその評判を高めていった。「お客様の色々な部署でイメージ処理によるファイリングの仕組みを構築していらっしゃいましたので、運用が始まった後から、これも同じインフラに乗せて使わせて欲しい、という声が多数寄せられるようになったのです。動き出すとイメージが湧いてくるようで、半年くらいのスパンを経て、そのメリットがじわじわと伝わっていったようです。お客様から喜びの声を耳にした時には、嬉しかったですね!」。そして、各営業店のOCRスキャナーによってイメージファイリングされた帳票類は、240万枚を超えるまでになっていったのである。

 また、各営業店が保管していた文書をほしみ文書管理センターでの集中管理に切り替えたことで、法令に伴う保管期間変更などによる誤廃棄などもゼロ化するばかりでなく、本来営業店に設置する必要のあった金庫や書庫が最小限のスペースで済むようになったり、営業店で行われていた所在確認のための棚卸作業が不要になったりした。さらに、監査等などの際にも、ほしみ文書管理センターへ直接出向いてもらえば必要な書類が提供できるようになり、監査員が営業店を何カ所も回らなくて済むようになった。これらの副次的な効果も関係者から聞かれており、評判は上々である。
 「原本が必要な場合、返却依頼を行えば1〜3日後には営業店に届くようになっています。必要な時に確認して戴けますので、とてもスムーズな業務が実現できていると伺っています。また、廃棄処理が確実にできることでお客様が感じるメリットも相当なようで、お客様の業務に貢献できているのを実感しています」。

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大切なのは、お客様の気持ちになって考えること

 順調に稼働した文書管理システムだが、動き始めると営業店など現場からは運用面や操作性の改善要望も聞こえてくる。例えば、個別の業務に特化した機能を取り込んで欲しいといった要望だ。「このシステムを私たちと一緒に立ち上げて下さった銀行のご担当者様には、汎用的な機能だけを実装していることをご理解いただけていますが、現場の方にとっては実際の運用がすべてです。そこで、銀行内の調整をお願いしたり、機能を上手に使いこなせる人を各部門から選抜して説明会を行ったりするなど、現場との調整に関しては様々な工夫が必要でした」(青田)。

 実は東芝ソリューションは、為替OCRシステム、文書管理システムの他にも、400万口座の印鑑票を4ヶ月で移行を実現した印鑑照会システムなど、多くの重要な銀行業務ソリューションを納入している。北海道銀行様における東芝ソリューションが占める比重は、他の金融機関に比べても圧倒的に高い状況が続いている。その担当者である青田が営業活動の中で、特に心にとめているのは、お客様の気持ちになって考えること。「もし私がお客様の立場だったらこうしたいはずだ、ということをいつも念頭に置いて行動しています。この姿勢が、今回もさまざまな場面で功を奏していたのかもしれません」。
 本プロジェクトは現在、東芝ソリューションが提供する銀行ソリューションのモデルケースのひとつとなっている。

ソリューションを鍛え直し、さらに喜んでいただけるものを

青田 賢治

 お客様とこのような関係を築いてきた青田だが、今後は後に続く人材の育成の必要性も感じている。「銀行のことを本当の意味で詳しく知らないとお客様の相談に乗ることなどは出来ませんし、案件を創り出すことは難しいです。だからこそ、銀行業務をよく知っている人間を中心にした新たな人材のローテーションを行わないとなりません。また、銀行に向けた様々な提案内容を通じて、私たちが持っているソリューションをさらに鍛え直し、もっともっとお客様に評価され、喜んで戴けるようになりたいですね」。

 また、経営効率化をはかり、攻めの積極経営を推し進める北海道銀行様に対し、真に役立つ店舗改革のお手伝いを、今後も積極的にしていきたいと青田は力説する。「銀行業務を熟知しているからこそ、お客様の意向と東芝ソリューションが持っている高度な技術とを、上手に繋げる橋渡しをしていきたいと考えています」。青田の描く、東芝ソリューションとお客様の将来は、さらに熱く、明るいものになりそうだ。

 東芝ソリューションは、今後も自身が持つソリューション力、提案力をさらに高めながら、お客様の立場に立って積極的に活動を続けていく。

◆お客様のインタビューはこちら https://www.toshiba-sol.co.jp/casestudy/articles/hbl_02.htm

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  • *この記事内容は2013年2月13日に取材した内容を元に構成しています。
    記事内における数値、組織・役職名などは取材時のものです。

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