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将来展望
さらなる進化に向けた開発に期待
「鉄道事業者にとって、安全の確保は最大の使命です。そのために、納得できるシステムに仕上がるまで、何度も東芝に要望を出しました」と山下電力課長は語る。京王電鉄のこだわりと東芝の技術が結実した「電力管理・保全計測統合システム」は、仕様決定の後、工場での製作を経て2006年6月より運用されている。同社は今後、新システムの正確な運用とシミュレーターによる訓練、保全計測データの蓄積を重ねることで「業務フローの改善に着手し、電力管理における安全体制の確立を図りたい」(松永主任)と話す。一方で山下課長はこうも話す。「システムで変電所の様子が分かるようになったからといって、人間が点検する回数が減るわけではありません。安全のためには、万全を期すというのが鉄道会社の風土なのです」。東芝と東芝ソリューションも、実際に運用する中で顕在化した新たな要望をもとに、変電所の機器の設備台帳や機器図面とのリンク、保全機能の向上など「電力管理・保全計測統合システム」の一層の進化に臨んでいる。安全確保にゴールはない―――そのことを熟知している両者の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
電気鉄道向け
電力管理・保全計測統合システム
鉄道運行に必要な電力を安定して継続的に供給・管理するため、線路上に点在する複数の無人変電所の監視制御を行なう電力管理システムに、各変電所のメンテナンスのためのデータ収集を行なう保全計測システムを統合したソリューション。これらのシステムは別々に運用されるのが一般的だが、変電所の機器の情報を自動収集して分析し、劣化傾向を予測する保全計測システムで取り扱う情報やハードウェア構成は電力管理システムと共通する部分が多く、その部分に着目した東芝と東芝ソリューションによって開発・リリースされた。
COMPANY PROFILE
会社名 | 京王電鉄株式会社 | この広告をPDFでダウンロード ■雑誌
週刊ダイヤモンド 2007年3月17日号 日経コンピュータ 2007年3月19日号 |
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創立 | 1948年6月1日 (前身の京王電気軌道(株)は1910年9月設立) |
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本社 | 東京都多摩市関戸1-9-1 | |||
代表 | 代表取締役社長 加藤 奐 | |||
資本金 | 590億2300万円(2007年2月現在) | |||
従業員数 | 2,208名(2007年2月現在) | |||
事業 | 鉄道事業、土地・建物の賃貸・販売業など | |||
URL | http://www.keio.co.jp/ (別ウィンドウで開きます) | |||
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この記事内容は2007年3月に取材した内容を元に構成しています。記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。