GridDB Cloud リリースノート
Revision: 2.5.0-13372-ad2ab4f6
1 はじめに
本説明書は、GridDB Cloudのリリース情報を記述したものです。製品を使用する際の動作環境や参照すべきマニュアルなどについて記載しています。ご使用の前に必ずご一読されますようお願いします。
なお、本説明書ではGridDBのクラウドサービスにあたるGridDB Cloud固有の事項について記述します。GridDB固有の事項について知りたい場合は、『GridDB リリースノート』(GridDB_ReleaseNotes.html)を参照してください。
2 製品概要と変更点
製品の概要と各バージョンの変更点について記述します。
2.1 製品の概要
GridDB Cloudは、GridDBをクラウドサービスとして提供するサービスです。
GridDBは、ビッグデータやIoTシステムをターゲットにしたスケールアウト型時系列データベースです。
GridDB Cloudでは、GridDBを単体で利用するのに比べ、下記のような利点があります。
- GridDB初期導入の時間の短縮
- 運用の手間の削減
- データや処理量が増えた時のリソース増強対応の簡易化
- クラウドネイティブなアプリとの連携の容易化
GridDBの詳細は、『GridDB 機能リファレンス』(GridDB_FeaturesReference.html)を参照してください。
2.2 V2.5の変更点
V2.5における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[プラン]
- 共用環境有料プラン
- 既存の共用環境無料プランを強化した共用環境有料プランをサポートしました。無料プランと比べ、下記の点が異なります。
- 使用できるストレージ容量(有料プラン: 100GB、無料プラン: 10GB)
- WebAPIにアクセスできる回数(有料プラン: 10000回/10分、無料プラン: 3000回/10分)
- ヘルプデスクの利用(有料プラン: サービスに関する問い合わせ可能、無料プラン: プラン変更のみ受付)
- 既存の共用環境無料プランを強化した共用環境有料プランをサポートしました。無料プランと比べ、下記の点が異なります。
[GridDB]
- GridDB (全プラン共通)
- GridDBのバージョンがV5.6になりました。これにより、サービスの安定性が向上しました。
[運用管理GUI]
- 実行中のSQLを一覧で表示し、選択したSQLをキャンセルできる、SQLキャンセル機能を提供しました。
2.3 V2.1の変更点
V2.1における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[GridDB]
- GridDB(有料プラン/無料プラン共通)
- GridDBのバージョンがV5.5になりました。これにより、サービスの安定性が向上しました。
[運用管理GUI]
- WebAPI接続チュートリアル(有料プラン/無料プラン共通)
- WebAPIに接続する方法をガイドする機能を提供しました。指示に従うことで、WebAPIに送るリクエスト内容が生成できます。
- 監査ログ(無料プランのみ)
- データベースの接続ログとSQL実行ログを閲覧できるようになりました。
- スロークエリログ(有料プラン/無料プラン共通)
- 実行に時間がかかったSQLの実行ログを閲覧できるようになりました。
[WebAPI]
- WebAPI強化(有料プラン/無料プラン共通)
- TQL実行APIで、実行対象を分割して順に実行していく、部分実行モードの指定ができるようになりました。
- SQL実行APIを4種類追加しました。追加したのは、DDL実行、DCL実行、DML更新実行、DMLクエリ実行のAPIです。
2.4 V2.0の変更点
V2.0における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[プラン]
- 共用環境無料プラン
- 無料で使える共用環境無料プランをサポートしました。1環境を専有利用する既存の標準構成(3ノード)やシングルノード構成(1ノード)のプランと異なり、共用環境無料プランでは1つの環境を複数ユーザで共有してご利用いただくプランです。ご利用期間に制限なく、お使いいただくことができます。
[GridDB]
- GridDB(有料プラン/無料プラン共通)
- GridDBのバージョンがV5.4になりました。これにより、精度指定付TIMESTAMP型が追加され、より高精度の時刻表現が可能になりました。また、時系列データの集計演算や補間演算が可能になりました。
[運用管理GUI]
- ノード監視(有料プラン/無料プラン共通)
- CPU使用率やメモリ使用量などのリソース使用状況をグラフ表示する機能で、過去のデータを表示できるようになりました。
- 定期エクスポート(有料プランのみ)
- スケジュール登録時、画面から複数コンテナを対象として指定できるようになりました。
2.5 V1.6の変更点
V1.6における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[GridDB]
- GridDB
- GridDBのバージョンがV5.2になりました。これにより、サービスの安定性が向上しました。
[プラン]
- 非WebAPI接続オプション
- Azure外のネットワークからWebAPI以外でGridDBにアクセスするための有料オプションをサポートしました。
- 本オプションを使用することで、GridDBのネイティブAPI(Java/C)やGridDBのJDBC/ODBCを用いてAzure外のネットワークからノードに接続できます。
- データベース圧縮オプション
- データを書き込むデータベースファイルを圧縮する有料オプションをサポートしました。
- 本オプションを使用することで、データベースによるディスク使用量を削減することができます。
[運用管理GUI]
- 定期エクスポート
- CSVファイル経由でエクスポートスケジュールを登録できるようになりました。
- CSVファイル経由でスケジュールを登録する場合のみ、複数コンテナを対象として指定できます。
- GridDBアクセス制御
- 追加した有料オプションである非WebAPI接続オプションを購入することで使用できる機能です。本機能を利用すると下記のことができます。
- GridDBへの非WebAPI接続を許可するIPアドレスを指定できます。
- 追加した有料オプションである非WebAPI接続オプションを購入することで使用できる機能です。本機能を利用すると下記のことができます。
2.6 V1.5の変更点
V1.5における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[プラン]
- BigQuery連携オプション
- 指定した間隔でGridDBのデータをCSVファイルとしてエクスポートし、BigQueryと連携するための有料オプションをサポートしました。本オプションを利用することで運用管理GUIの定期エクスポート機能を使用できるようになります。
- エクスポートしたデータはGCP BigQueryと連携し、データ分析に利用可能です。詳細な手順は「BigQuery 連携ガイド」をご参照ください。
[運用管理GUI]
- 定期エクスポート
- 追加した有料オプションであるBigQuery連携オプションを購入することで使用できる機能です。本機能を利用すると下記のことができます。
- データをエクスポートする対象のコンテナと、エクスポートを実行する間隔を設定できます。
- エクスポートしたCSVファイルをAzure Blob Storageに保存できます。
- エクスポートの方式は以下の2種類から選択できます。
- 差分出力方式:時系列情報を用いてコンテナ内の差分データだけを出力する方式
- 全データ出力方式:コンテナ内の全データを出力する方式
- 追加した有料オプションであるBigQuery連携オプションを購入することで使用できる機能です。本機能を利用すると下記のことができます。
2.7 V1.4の変更点
V1.4における変更点の概要は以下に示すとおりです。
[GridDB]
- GridDB
- GridDBのバージョンがV5.0になりました。
[運用管理GUI]
- データバックアップ
- データバックアップに関する有料オプション機能をサポートしました。本機能を利用すると下記のことができます。
- スケジュールを設定し、データのバックアップを取得できます。
- スケジュールは、「時間間隔(time interval)」と「固定時間(fixed time)」の2種類から選択できます。
- 保存されたバックアップを指定してデータをリストアできます。
- 自動ログバックアップを有効にし、ディスク障害によるデータ消失時にも最新データにリストアできます。
- データバックアップに関する有料オプション機能をサポートしました。本機能を利用すると下記のことができます。
- エクスポート・インポート
- ローカルディスクのファイルをインポート対象として指定してアップロードできるようになりました。
- CSV出力
- 下記の画面で取得したデータをCSVファイルに出力できるようになりました。
- ノード画面
- クラスタ画面
- クエリ画面
- ログ画面
- 下記の画面で取得したデータをCSVファイルに出力できるようになりました。
- WebAPI アクセス制御
- 接続元のIPアドレスを指定し、WebAPIへのアクセス許可・拒否を設定できるようになりました。
- GridDB V5.0追従対応
- GridDB V5.0では一部の機能やパラメータが削除されています。それに伴い、対応する画面を修正しました。なお、削除に関する詳細は『GridDB リリースノート』(GridDB_ReleaseNotes.html)を参照してください。
- 不具合修正
- メモリ使用量のグラフ表示機能で、実際の使用量より大きい値が表示されていた不具合を修正しました。
[データ連携機能]
- WebAPI
- デフォルト設定ではすべてのアクセスを拒否するように仕様変更しました。これまでアクセス制限を行わずにWebAPIを利用していた場合、適切なアクセス制限を行う、もしくはすべてのアクセスを許可するように運用管理GUIで設定してください。
2.8 V1.3の変更点
V1.3における機能強化の概要は以下に示すとおりです。
[運用管理GUI]
- ノード設定
- ノードの設定変更画面で、メモリに関する設定値の検証機能が強化されました。現在だけではなく、将来のある時点でもメモリ設定が効率的か調べられるようになったことで、よりGridDBのチューニングを行いやすくなりました。
[データ連携機能]
- Logstash
- データ連携ツールLogstashの出力プラグインをサポートしました。これにより、Logstashを用いたGridDBへのデータ投入ができるようになりました。
- Azure IoT Edge
- Azure IoT Edgeを用いたGridDBとのデータ連携ガイドと、サンプルプログラムの提供を行いました。これにより、エンドポイントの機器からAzure IoT HubやAzure Functionsを通して、GridDBへデータを投入するまでの流れがわかりやすくなりました。
[プラン]
- データバックアップ
- 定期的にデータのバックアップを取るオプション機能をサポートしました。これにより、バックアップポイントにデータをリストアできるようになりました。
- ノード数削減
- ノードの削除が可能になりました。不要なノードを削除することで、利用料金の低減を行えるようになりました。
[可用性]
- 可用性ゾーン
- 可用性ゾーンをサポートしました。これにより、GridDB Cloudの耐障害性が高まりました。
2.9 V1.2の変更点
V1.2における機能強化の概要は以下に示すとおりです。
[GridDB]
- GridDB
- GridDBのバージョンがV4.6になりました。
[運用管理GUI]
- ノード設定
- ノードの設定変更ができるようになりました。これにより、GridDBのチューニングを行いやすくなりました。
- VNetピアリング
- VNetピアリングの削除ができるようになりました。
[データ連携機能]
- Telegraf
- データ連携ツールTelegrafの出力プラグインをサポートしました。これにより、Telegrafを用いたGridDBへのデータ投入ができるようになりました。
[データ可視化機能]
- Grafana
- データ可視化ツールGrafanaの入力プラグインをサポートしました。これにより、Grafanaを用いたGridDBデータの可視化ができるようになりました。
[データ分析機能]
- Power BI
- データ連携ツールPower BIを使ったデータ分析ができるようになりました。
[プラン]
- プラン変更
- 契約しているプランが変更できるようになりました。
2.10 V1.1の変更点
V1.1における機能強化の概要は以下に示すとおりです。
[運用管理GUI]
- 日本語サポート
- 日本語を表示言語として利用できるようになりました。
- 言語変更
- 表示言語を変更できるようになりました。
- ログイン画面共通化
- 全テナントで共通のログイン画面を利用できるようになりました。
- TQL
- クエリ実行画面で、TQLを実行できるようになりました。
[データ連携機能]
- WebAPI
- WebAPIを通して、GridDBと通信ができるようになりました。これにより、Azureのアカウント無しにユーザアプリケーションとの連携ができるようになりました。
- Azure Functions連携
- Azure Functionsを利用してGridDBと通信ができるようになりました。
[ツール]
- サイジングツール
- GridDB Cloudのサイジングツールを利用できるようになりました。これにより、ユースケースに応じた適切なプランを選びやすくなりました。
[プラン]
- 各プランのストレージ容量統一
- 全てのプランでストレージ容量が1TBになりました。なお、使用するストレージ容量はオプションにより追加できます。
2.11 V1.0の変更点
GridDB Cloudの初期リリースです。
3 動作環境
運用管理GUIの動作環境は以下に示すとおりです。
対応OS | Windows 10 |
対応ブラウザ | Google Chrome (バージョン 119), Microsoft Edge (バージョン 119). [注意]: JavaScriptはオフにしないでください。 |
ネットワーク | インターネット接続可能なネットワーク(ブロードバンド回線推奨) |
推奨画面サイズ | 1920x1080 |
4 マニュアル
GridDB Cloudには以下のマニュアルがあります。GridDBのマニュアル一覧については、『GridDB リリースノート』(GridDB_ReleaseNotes.html)を参照してください。
マニュアル名 | 対象者 | 内容 |
---|---|---|
GridDB Cloud クイックスタートガイド | 初めてGridDB Cloudを使う方 | 製品概要やGridDB Cloudを簡単に利用する手順を説明するマニュアルです。 |
GridDB 運用管理GUIリファレンス(専用環境プラン向け) | 専用環境プランでGridDB Cloudを使う方 | GridDB Cloudの様々な操作を行うWebアプリケーションについて説明するマニュアルです。 |
GridDB 運用管理GUIリファレンス(共用環境プラン向け) | 共用環境プランでGridDB Cloudを使う方 | GridDB Cloudの様々な操作を行うWebアプリケーションについて説明するマニュアルです。 |
FluentD 出力プラグインガイド | FluentDを使ってGridDBにデータ投入をしたい方 | データ連携ツール「FluentD」の出力プラグインのガイドです。 |
Embulk 出力プラグインガイド | Embulkを使ってGridDBにデータ投入をしたい方 | データ連携ツール「Embulk」の出力プラグインのガイドです。 |
Telegraf 出力プラグインガイド | Telegrafを使ってGridDBにデータ投入をしたい方 | データ連携ツール「Telegraf」の出力プラグインのガイドです。 |
Logstash 出力プラグインガイド | Logstashを使ってGridDBにデータ投入をしたい方 | データ連携ツール「Logstash」の出力プラグインのガイドです。 |
Azure IoT Edge 連携ガイド | Azure IoT Edgeを使ってデータ連携をしたい方 | Azure IoT Edgeとの連携用ガイドです。 |
Azure Functions 連携ガイド | Azure Functionsを使ってデータ連携をしたい方 | Azure Functionsとの連携用ガイドです。 |
Grafana 入力プラグインガイド | Grafanaを使ってGridDBデータの可視化をしたい方 | データ可視化ツール「Grafana」の入力プラグインのガイドです。 |
Power BI 連携ガイド | Power BIを使ってデータ分析をしたい方 | Power BIと連携し、データ分析をするためのガイドです。 |
BigQuery 連携ガイド | GCP BigQueryを使ってデータ分析をしたい方 | GCP BigQueryと連携し、データ分析をするためのガイドです。 |
非WebAPI接続 ユーザガイド | Azure外のネットワークからWebAPIを使わずにGridDBに接続したい方 | Azure外のネットワークからWebAPIを使わずにGridDBに接続するためのガイドです。 |
データ取り出しツールガイド | GridDB Cloudからデータを取り出したい方 | GridDB Cloudが提供するデータ取り出しツールについて説明したガイドです |
5 注意事項・制限事項
本製品をご利用いただく上で事前にご確認・ご理解いただきたい注意事項・制限事項を説明します。
5.1 注意事項
特にありません。
5.2 制限事項
No | 項目 | 内容 |
---|---|---|
1 | ノード数が4以上になる場合、可用性ゾーン障害時に一部データへのアクセスができなくなる。 | GridDBは可用性向上のため、データをマスタ・バックアップの2種類に冗長化し、複数ノードで保持します。GridDB Cloudは3種類の可用性ゾーンを利用しますが、ノード数が4以上の場合、マスタとバックアップが同一可用性ゾーンに配置されることがあります。その場合、可用性ゾーン障害発生時にマスタ・バックアップ両方のデータが参照できず、障害復旧時まで該当データへのアクセスが不可能になります。 |
6 商標
- GridDBは東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標です。
- MicrosoftおよびAzureは米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporationの登録商標です。
- その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。