ニュースリリース

2016年3月24日

セル生産機能を強化したMES(製造実行システム)ソリューションの提供開始について
~ 製造業の生産現場におけるダイナミックセル生産の実現を目指す ~

 当社は、自動化生産やビッグデータ分析などの技術により、製造業の生産現場で歩留りや生産性の向上を実現する次世代のものづくりソリューション「Meister MES™」において、セル生産機能をさらに強化した最新版を2016年4月から販売します。

 Meister MES™は、2015年3月に販売注1を開始した、生産現場で利用されるMES(製造実行システム)ソリューションです。Industrie4.0に代表される製造業における次世代型のものづくりソリューションとして、自動化生産機能やビッグデータ連携機能、汎用インタフェース機能などを搭載しています。

 今回強化した 「セル生産機能」では、生産ラインに柔軟性を持たせる目的で、従来の「ライン」の考え方や「ジョブ」という単位ではなく、複数の工程を一つの単位「セル」として定義し、「セル」の組み合わせを動的に定義し、再構成することができます。
 「セル生産機能」による柔軟な生産ラインの実現により、製品の急な仕様変更や製造設備の稼働状況に応じた工程変更が容易に実現できるようになります。

図:Meister MES™機能強化版によるセル生産の概念
図:Meister MES™機能強化版によるセル生産の概念

 近年、グローバルでの市場ニーズは多様化し、めまぐるしく変化していく環境下において、生産現場では、大量生産だけではなく、多品種で高付加価値の製品を必要な量だけ生産することが求められています。
 当社は、Meister MES™に既に実装されているダイナミックディスパッチ機能注2、自動搬送機能注3、OPC UAインタフェース注4とも組み合わせて、マシンが自律的に設計情報や設備稼働情報にアクセスし、その情報によって作業内容や使用する材料を切り替えるといった自動生産を可能にする“ダイナミックセル生産”機能の実現を目指し、Meister MES™の機能強化を行っていきます。さらに、当社独自の音声・画像認識技術や音声合成ソリューションなどを活用し、ハンズフリーの実績登録など、新しい製造実行ソリューションを実現していきます。

 

 

  • 注1:東芝ソリューション株式会社ニュースリリース 「Industrie4.0を見据えたMESソリューションで”つながる工場”の実現へ
  • 注2:ダイナミックディスパッチ機能
    装置毎に次に着工するロットを引き当てする着工ディスパッチと、装置への搬送指示を行う搬送ディスパッチ機能があります。
  • 注3:自動搬送機能
    搬送システムへの自動搬送指示機能です。
  • 注4:OPC UAインタフェース
    PLCやCNC、ロボット等との接続に使うOPC UAクライアント機能です。
    OPC UA=OPC Unified Architecture(OPC=Object Linking and Embedding for Process Control)
    OPC UAは、国際業界標準化団体であるOPC協議会(OPC Foundation)がSOAP/XML/Webサービスを基盤として開発した標準インタフェースです。産業オートメーション分野やその他業界における安全で信頼性あるデータ交換を目的としており、プラットフォームに依存せず、セキュリティレベルが高くかつ情報モデル構造を持つ汎用性の高い通信規格です。

 

  • *MES(製造実行システム)=Manufacturing Execution System
  • *IoT= Internet of Things

 

  • ※Meister MESは、株式会社 東芝の日本における商標です。
  • ※本文中の商品名または会社名は、各社の商標または登録商標の場合があります。

 

以上