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東芝ソリューション、東海大学との産学連携による組込みソフトウェア技術者教育プログラムを拡充
~組込みソフトウェア開発技術者中級教育プログラムを開発、社外向けの教育サービスとしても提供~

2012年7月18日
  • 東海大学
  • 東芝ソリューション株式会社

 東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:河井信三 以下、東芝ソリューション)は、東海大学(神奈川県平塚市、学長:髙野二郎)との産学連携による組込みソフトウェア開発者向け教育プログラムを拡充し、EmbeddedAcademy(エンベデットアカデミー、以下EA)中級コースの教育プログラムを開発したことを発表します。

 東芝ソリューションは組込みソフトウェア開発の人材育成には「ハードウェア目線でソフトウェア開発を考える必要性がある」とのコンセプトから、組込みソフトウェア開発に特化した教育プログラムEAを2008年からスタートしました。当初より東海大学専門職大学院 組込み技術研究科との産学連携により教材を開発して、社内およびグループ会社の新入社員や職種転換者向けに組込み技術者育成を行ってきました。
 今回、東海大学との連携で開発した教育プログラムは、すべての講座に実習・演習を盛り込んだ実践的教材という特徴があります。また、モータ制御を題材として、電磁気学から、リアルタイム制御、フィードバック制御、PID制御(*1)など各種制御理論までを含んだ幅広い構成としています。教育実施目的に応じて教材の組み合わせをカスタマイズすることにより、中級コースから一部製品領域向けの上級コース応用編までをカバーします。

 2008年に発表済みのEA初級コースは早期戦力化を目的とし、ETSS(*2)レベル1の新入社員や職種転換者を短期間でETSSレベル2にレベルアップさせるための教育プログラムです。東海大学が独自に開発した「扇風機実習」の教育プログラムをベースに、企業向けコースウェアとして構築しました。
 今回のEA中級コースはETSSレベル2の中級技術者をETSSレベル3の上級技術者に導くための教育プログラムで、受講者は次の技術習得を目指します。

  • 組込み機器のハードウエアとソフトウエアが連携する仕組みや特徴を理解する。
  • 組込みソフトウェアにおいて、設計と実動作に差異が発生するメカニズムを知る。

そして、演習によって具体的な問題回避策の考え方を学びます。

 東芝ソリューションは、大規模化・複雑化・短納期化・国際化が更に進む組込みソフトウェア開発の現場において、今後の中級技術者には先進的な開発手法・技術(例えばモデルベース開発技術など)の修得も必要と考えています。今後も東海大学との産学連携のほか、組込み系人材育成/人材活用を推進する団体などとも共同して、EA教育プログラムを拡充していきます。
 さらに、EA教育プログラムを東芝ソリューションの社内教育に限らず、組込み技術者向け教育サービスとして提供してまいります。教育サービスの実施期間は3日間短縮コースから、2週間フルコースまで、目的に応じたコースプログラムを選択できます。 社外向け教育サービスでは、お客様向けに教育カリキュラムのカスタマイズを行う他、外国人組込み技術者向け教育実施も視野に入れています。

 東海大学専門職大学院 組込み技術研究科では、産業横断的な基礎技術とも言える組込み技術を開発および応用でき、技術者あるいは研究者として確固たる哲学と倫理観をもった高度で実践的な人材を育成するとともに、組込み技術によって快適な社会の発展に寄与することを目的としています。

(*1)
リアルタイム制御、フィードバック制御、PID制御:制御方式の種類。
リアルタイム制御は要求される応答時間内に処理を完了させるための制御方式。
フィードバック制御は出力結果を入力側に戻し、目標状態と比較して次の制御に用いる制御方式。
PID制御は目標との差異の度合・差異累積量・変化度合を用いる制御方式でフィードバック制御の一つ。
(*2)
ETSS:Embedded Technology Skill Standard. 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)と経済産業省が協力して策定し公開した、組込みソフトウェア開発分野における「人材育成」や「人材有効活用」のための指針となる『組込みスキル標準』

EmbeddedAcademyは東芝ソリューション株式会社の登録商標です。

 

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