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導入事例 株式会社静岡銀行

Innovation Report / リスク管理ツールをベースに銀行業界の標準となり得る事務取扱要領システムを実現

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選定ポイント

全部署を巻き込んだ規定執筆と
システム開発が同時並行で走る

静岡銀行の業務規定集を閲覧するシステムであり、将来のナビゲーションシステムの基盤ともなる「営業店事務取扱要領システム」は、2008年4月に開発がスタートした。そして同時に、規定改訂のための執筆もスタートする。システムを「器」、規定を「中身」とすれば、器と中身の開発が同時並行で走ることになったのである。執筆に関して、静岡銀行事務サポート部ビジネスプロフェッショナル大庭正壽氏は次のように語る。


【写真】事務サポート部 ビジネスプロフェッショナル 大庭正壽 様
事務サポート部
ビジネスプロフェッショナル
大庭正壽 様

「執筆には、本部のすべての部署がかかわることになります。始めに細かい執筆スケジュールを作成しました。執筆分野もわれわれの部署が最も多かったので、まずはわれわれから執筆を開始しました。この規定の執筆のために、東芝ソリューションに特別なツールを用意してもらいました」(大庭氏)

従来、規定を編集する際には、Wordで書いた原稿をSGML言語で書き直す必要があった。このため、規定の原稿を書く人とSGMLで規定を編集する人が別々に作業を行っていた。

しかし新しいシステムでは、編集した規定は承認を経てすぐに反映される仕組みとなるため、書く人と編集する人が同一という特長がある。このため、執筆用のツールにも使いやすさと分かりやすさが要求された。

「今回のシステムでは、データはXML構造のデータベースとして保存されます。従来のSGMLに比べると書きやすくなっているのですが、それでも当初用意していただいた執筆用ツールには、書き手に対してかなりの制約がありました。実際の執筆では、各部署の担当者がこのツールを利用して書くことになりますから、できるだけ制約が少なく、使い慣れたWordライクに書けるよう、多くの要望を出しました」(大庭氏)

また、規定の「見やすさ」「分かりやすさ」という観点では、必要な情報を1つの画面で表示できるようにし、本文をできるだけ簡潔化して、業務のフローに沿って必要な情報を素早く確認できるように工夫した。

「従来の規定では、例えば『この書類をもらってください』という指示があっても、そこには書類の名称と番号しか書かれていません。新しいシステムでは、画面上のボタンを押すことで必要な書類をすぐに取り出せるようにしました。また、従来の規定の書き方は、基本となる情報のほかに付加的な情報までが網羅的に含まれていたので、先頭から読んでいかないと理解が難しいという問題がありました。これを解決するため、知らなくてもよい情報やプラスアルファの情報はできるだけ分離して本文を簡素化し、業務のフローごとに、必要な情報を素早く確認できるように改善しました。具体的には、従来の科目・商品別の構成を取引種類別の構成に再編し、事務処理の流れに沿った記述を行うことで、分かりやすさを追求したのです」(大庭氏)


【写真】事務サポート部 ビジネスリーダー 増田靖 様
事務サポート部
ビジネスリーダー
増田靖 様

ただし、まさに「言うは易く行うは難し」である。規定の執筆にかかわった人数は120〜130名。原稿の品質をそろえるため執筆要項を作り、何度も説明会を開き、月に一回は進捗会議を開いてスケジュールを管理したという。その苦労は推して知るべしだが、そうした中でも、飯尾氏は各部署に次のように要望したという

「執筆にあたる各部署に対しては、書いていく中で、『これは必要ない』『これは共通化できる』といったBPRの観点を持ってほしいとお願いしました。大変ですが、こういう機会はめったにありませんから、自分たちの業務を再点検・整理するよい機会にもなると思ったのです」(飯尾氏)

2009年7月、営業店事務取扱要領システムの開発は無事完了。全営業店で稼働を開始した。ただし、システムに載せる規定は段階的にリリースされ、すべての規定が新システムに移行するのは2010年7月が予定されている。

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