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クリナップ株式会社様

 

「T-SQUARE」でCS基幹システム(FOCUS)およびカスタマーセンターシステム(FOCUS-Navi)を構築、顧客情報を一元化

業務の効率化、トレーサビリティ、顧客満足度(CS)向上と顧客との関係強化のために、「T-SQUAREシリーズ」で、基幹業務システムを中心に7つのシステムを連携、CS基幹システム(FOCUS)およびカスタマーセンターシステム(FOCUS-Navi)を構築。丁寧な顧客対応によるCS向上、修理業務の迅速化によるコスト削減、営業管理業務の効率化を実現。

導入前
業務システムが部門毎の業務に特化して構築されていたため、顧客情報が有効に活用されていなかった。顧客からの修理依頼への迅速な対応、商品の最終購入先までのトレーサビリティ、顧客との継続的な関係強化などの実現を希望。

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導入後
丁寧な顧客対応による満足度の向上、顧客情報の最新化による修理業務の迅速化とコスト削減、営業管理業務の効率化などを実現。また、顧客情報の蓄積により、顧客との継続的な関係強化に向けた取り組みもスタート。

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導入の背景

社内の各部門が保有している顧客情報を一元化し、活かしたい。
新たなシステム構築を決定。
クリナップ株式会社様の写真クリナップ株式会社様
鈴木氏(左)坂上氏(中央)葛原氏(右)

1949年に座卓の製造販売から事業をスタートさせたクリナップは、1960年にステンレス流し台の製造販売を開始、1973年には日本初のシステムキッチンを開発した。現在では住宅機器の専業メーカーとして、キッチン、バス、洗面化粧台を中心に、「家族の笑顔を創ります」を企業理念に、顧客の暮らしを意識して、時代に合ったライフスタイルと住生活空間の提案、そして顧客に密着したサービスの提供を行っている。

クリナップでは、商品を販売店様、工務店様、ハウスメーカー様などに販売、物流子会社によって、建設中の住宅やリフォームの現場に配送される。キッチンやバスなどは子会社のクリナップテクノサービスと500社ほどの協力業者が取付・設置する。また、キッチンなどを利用している顧客からの修理依頼は、直接カスタマーセンターに入るか、販売店様、工務店様、ハウスメーカー様から営業所を経由してクリナップテクノサービスに修理依頼がなされ、修理に出向く。

このような一連の業務を行うため、クリナップでは営業向けの積算・受発注システムや物流システム、取付・設置システム、そして修理依頼のためのアフターサービスシステムなどを各担当部門が構築、運用してきた。しかし、これらのシステムはそれぞれの業務に特化して作られており、必要な顧客情報をそれぞれのシステムから検索せざるを得ないという問題があったとCS推進本部 CS推進部 部長 坂上 智氏は当時を振り返る。「例えば、お客様からガスレンジが壊れたという連絡を受けた時に、電話では型番を確認できない方もいます。そういう場合は、確認のために、そのお宅を訪ねます。しかし、そのお客様にどういう商品がいつ入ったのかなどを私たちの側で把握できていれば、お客様に型番をご確認していただく手間がなくなり、営業やサービス担当者が現場に確認に出向くという時間と労力を省くことも出来ると考えました」。

また、新システムの検討を始めた2005年頃、ガス湯沸器や石油温風暖房機による製品事故などが大きな社会問題となっていた。そのため、クリナップでは最終販売先までのトレーサビリティを実現し、万一の場合には直ちに購入者に連絡、的確で迅速な対応ができるようにする必要があると考えた。その上で、耐久消費材という商品特性を生かして、顧客を長期間にわたって、継続的にフォローし、顧客満足度の向上と購入機会拡大を実現していくことも目標にした。

これらの目的を実現するため、クリナップでは、各業務システムと連携した統合顧客データベースを基盤とする、顧客管理とアフターサービス支援のための新システムを構築することにしたのである。

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導入の経緯

純国産パッケージとお客様目線の提案が選定決め手。
鈴木 勇 氏の写真CS推進本部 CS推進部
担当課長 鈴木 勇 氏

クリナップでは、2006年4月から社内で新システムの構想書作成を始め、構築ベンダーの選定に入り、複数のベンダーの提案を比較検討した結果、同年12月東芝ソリューションを選んだ。東芝ソリューションに決めた最大の理由は国産のパッケージだったからだとCS推進本部 CS推進部 担当課長 鈴木 勇氏は説明する。「ベンダー選定の大きなポイントの1つが、アフターサービスと顧客管理の分野で、“Made in Japan”のパッケージを持っていることでした。それを満たしたのが『T-SQUARE』というソリューションを持つ東芝ソリューションでした。他社は外国製品でしたね」。 さらに、東芝ソリューションは各業務システムのデータをひとつのデータベースに集めて、参照できるようにするソリューションも持っていた。他社の提案は構築手法を述べるだけに留まっていたが、東芝ソリューションは名寄せソフトを組み込んで、顧客を紐づけるなど、具体的でクリナップの目線で考えており、踏み込んだ提案であった。

こうして、2009年5月までの2年半に及ぶ「CS基幹システム(FOCUS)」を構築するプロジェクトが始まった。「プロジェクトがスタートしたのは2006年度でした。全社的な経費削減の取り組みの期間と重なり、プロジェクト事務局は何度も役員に呼ばれて、設備投資の説明を求められました。その際には、東芝ソリューションの協力も得ながら資料を作成し、費用対効果を算出し、システム構築の必要性を訴え、プロジェクトをやり抜きました」と鈴木氏は当時を振り返った。

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導入のポイント

実績のある、具体的な情報でシステムを肉付け
城下 謙二 氏の写真情報システム部 情報開発課
課長 城下 謙二 氏

CS基幹システム(FOCUS)では、基幹業務システムなど7つのシステムから情報を得て、統合顧客データベースを作る必要があった。それらのシステムには15-6社のベンダーが関係しているため、その仕様やデータの特性を把握するための調査に非常に多くの時間と労力を費やした、と情報システム部 情報開発課 課長 城下 謙二氏は語る。「それぞれのシステムの仕様やデータ特性を理解するために、それぞれのベンダーに直接聞きに行きました。また、それらのシステムすべてを保守しているベンダーが存在していなかったため、情報システム部でシステム間連携の概念設計を行わなければならず、とても苦労しました」。

プロジェクトは営業、ショールーム、テクノサービスなどユーザ部門も交えて進めていったが、難しかったのは白紙状態からシステムを作らなければならないことだった。「従来のシステムや画面を改善しようというと、色々なアイデアがでてきます。しかし、一から作ろうとすると、なかなか意見が出てきません。そこで、東芝ソリューションから情報やこれまで他社さんで取り組んでいらした経験からアドバイスをもらいながら、目的や趣旨をはっきりさせて、それに肉付けしていくという形で進めました」と鈴木氏は振り返る。

こうしてシステムを開発していったが、本稼働予定直前の2009年2月末、営業部門への導入研修を始めた段階で、1件あたりの入力時間が今までのシステムより時間がかかることが判明した。そのための仕様変更や追加作業も行った。そして業務の流れに沿って、その効率化に役立つような形にシステムを修正し、2009年5月に全面稼働させることができた。「営業の第一線で業務を担当しているわけではなかったので、私たちに現場とギャップがあったことが最大の問題でした。そこで、東芝ソリューションに短期間で変更や修正の作業を行ってもらい、稼働にこぎつけました」と城下氏。

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導入の効果

顧客への丁寧な対応と、修理費用削減などを実現
葛原 浩司 氏の写真CS推進本部 お客様相談部
カスタマーセンター所長
葛原 浩司 氏

CS基幹システム(FOCUS)によって、当初の計画通り、色々な効果が出ているという。今までは様々なシステムから情報を得るべくデスクトップに幾つもの画面を開いて探す必要があったが、それらの情報がひとつの画面で見られるようになり、大変便利になった。カスタマーセンターでは、それをベースに迅速で、丁寧な顧客対応に役立てることができるようになったとCS推進本部 お客様相談部 カスタマーセンター 所長 葛原 浩司氏は説明する。「私たちの側にデータがあるので、お客様からの修理依頼を受け付ける際に、コミュニケーターが余裕をもって、必要な情報をさりげなく確認しながら、お客様にご対応できるようになりました。カスタマーセンターで修理を受け付けるのは、当社グループ全体の3分の1で、残りの多くは全国の営業所で受け付けていますが、どこでも同じ状況になっていると思います」。

また、今まで、修理が完了すると、テクノサービスや協力業者の担当者が現場で複写式の修理報告書を書き、その写しをクリナップ本社に提出していた。その量は膨大で、担当部署は残業が絶えなかった。それが新システム導入後、現場で入力すれば、直ちに担当部署に伝えられ、情報の流れは極めて迅速になった。「クリナップでは、メーカー負担になる修理費用削減のための取り組みを進め、大幅なコスト削減に成功していますが、処理の迅速化はそれに大きく寄与しています」と坂上氏。さらに、従来、商品の納品に関わる履歴調査などに関して知りたい情報がある場合には、現地に足を運ぶこともありましたが、画面上で検索出来るようになり、管理業務がスムーズに行えるようになったという。

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将来展望

顧客との関係強化により、需要創造を実現する。
坂上 智 氏の写真CS推進本部 CS推進部
部長 坂上 智 氏

クリナップでは、CS基幹システム(FOCUS)構築の目的のひとつである「顧客との継続的な関係構築の実現」に向け、今後5〜10年をかけてシステムに情報を蓄積し、顧客の機器交換やリフォームの時期にターゲットを合わせたビジネスを展開する考えだ。

最後に坂上氏は「東芝ソリューションの社員は、弊社の各部署にヒアリングを行いながらシステムを構築していましたが、彼らには『よくぞ、ここまで理解した』と私たちが驚くほどの理解力と技術力がありました。それがなければ、このシステムをまともに稼働させることはできなかったはずです。今後もその力をもって、これからも私たちをサポートし続けて欲しいと思います」と東芝ソリューションへの期待を語った。

東芝ソリューションは、10年後もクリナップを支え、お客様を見つめているだろう。

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お客様の企業情報

キャラクター

イメージキャラクター「クリ夫」くん

会社名:
クリナップ株式会社
創業:
1949年
代表者:
代表取締役社長 井上強一
従業員数:
2,673名(平成24年 3月31日現在)
事業内容:
住宅機器専業メーカーとして、システムキッチンや流し台、ガス台などの厨房機器、システムバスルームや人工大理石浴槽などの浴槽機器、システム洗面化粧台などの洗面機器の製造販売を行っている。
導入プロダクト:
T-SQUARE
URL:
http://cleanup.jp/別ウィンドウで開きます

本記事は2012年9月4日に取材した内容をもとに構成しています。記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。

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