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お客さまインタビュー

RECAIUSで、応答記録の入力業務を3割削減
蓄積データはコンタクトセンター業務のさらなる品質向上のカギを握る

カンパニー:株式会社WorkVision × RECAIUS コンタクトセンタープラス

 WorkVisionは、クラウド/パッケージを主体としたIT関連の商品企画やコンサルティング、販売、ソフトウェアの設計・開発、運用・保守サポートを行うITソリューションベンダー。顧客企業の経営課題を解決するため、ICTを活用した各種支援を行っている。さらなる生産性向上のため、同社が導入したのが東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)の「RECAIUS コンタクトセンタープラス」だ。

事業の拡大に伴い、コンタクトセンターへの問い合わせ件数が増加。これにより、オペレーターの業務も増えたことから、さまざまな処理に時間がとられるようになった。これを解決するため、この入力工数を漸減したいと考えていた。CRMに登録する応対記録の入力など工数の削減が必要だった。

通話内容を見える化し、コンタクトセンター業務を支援する「RECAIUS コンタクトセンタープラス」を導入。応答記録が自動的にテキスト化されるため、応答記録の入力業務を3割強、削減することが出来た。また、RECAIUSの導入が現場の改善活動を活性化させ、オペレーター業務の品質向上の実現に繋がった。

導入の背景

顧客対応力を強みに顧客企業の成長をサポート

宮川 裕司氏

商品・技術統括部
DOコンタクトセンター グループ長

宮川 裕司氏

 WorkVisionは、「最新の情報技術を駆使し、お客さまに最高の価値を提供する」ことを経営理念とし、事業を展開してきた。同社の強みは、顧客対応力。この強みを生かし、企業の成長をサポートするクラウドソリューションや、業務・業種別の課題に応えるパッケージソリューション、プラットフォームの企画・構築・運用・保守まで、システムのライフサイクルを一貫したサービス体制を継続して提供しており、顧客からの支持を獲得している。

 これらの事業を展開する同社のコンタクトセンターは、サポート・保守の要となっている。お客さまからの問い合わせに応える「ヘルプデスク」だけでなく、お客さま企業のビジネス価値を高め、製品やサービスを迅速かつ継続的に提供する取り組みも行っていることから、「開発(Development)」と「運用(Operation)」の頭文字をとった「DOコンタクトセンター」として展開している。「ヘルプデスクなどのインバウンド業務の他、お客さまにシステムの利用状況を確認、製品・サービスやイベントのご案内、業種業務パッケージキットの出荷などを行うアウトバンド業務も担っています」と、商品・技術統括部・DOコンタクトセンター・グループ長の宮川裕司氏は語る。

導入の経緯

事業拡大に伴いコンタクトセンター業務の効率化が急務

 DOコンタクトセンターでは、21名のオペレーターにて日本全国の顧客を対応している。多くのお客さまを支援するため、オペレーターは1件でも多くの電話をとる必要がある。そのため、同社では効率化に向けたさまざまな工夫や施策を実施してきた。例えば、お客さまへの応対をスムーズに進めるため、パソコンと電話機の機能を統合する「CTI※1」やクラウド型の構内交換機「PBX※2」、顧客関係性管理「CRM※3」などのICTの利活用を推進。通話中の顧客情報や過去の応対履歴を共有し、業務効率と業務生産性を向上させてきた。

 近年、事業の拡大に伴って問い合わせが益々増加。その結果、さらなる業務効率の向上が必要となった。

 「DOコンタクトセンターは、稼働率が8〜9割前後、占有率は6割程度です。オペレーターは、電話応対していない時は他の作業をしています。なかでも時間がかかっている作業が、応対情報の登録。以前は音声を聞き直しながら応対結果をCRMに登録していましたので、1件当たり平均で12分ほどかかっていました。そこで、応対した音声をテキスト化するソリューションの導入を検討し、実際に試算したところ、登録処理の時間を2割ほど短縮できるということがわかりました」(宮川氏)

※1 CTI:Computer Telephony Integration
※2 PBX:Private Branch eXchange
※3 CRM:Customer Relationship Management

導入のポイント

会話を理解しテキスト化するRECAIUSを採用

 そこで同社は、音声認識ツールの検証を実施。複数のツールを検証し、導入効果などを確かめた。ところが多くの音声認識ソリューションは、話した言葉をそのままテキストにするだけであったため、誰が話した内容なのか、どういったストーリーなのか、ということを記録する目的には不十分だった。

三好 友和氏

商品・技術統括部
DOコンタクトセンター 主任

三好 友和氏

 「私たちが求めていたのは、その会話の内容を理解した上で、おもてなしの気持ちなどまでも含んで文字にしてくれるもの。この観点で検証をしたところ、唯一、そういった点をクリアしていると感じたソリューションが、RECAIUS コンタクトセンタープラスでした」と、商品・技術統括部・DOコンタクトセンター・主任の三好友和氏は証言する。

 RECAIUSは東芝が長年にわたり研究してきた自然言語処理技術や知識処理技術をベースに人の意図や状況を理解し、人の活動を支援する「コミュニケーションAI」。同社は、RECAIUSが提供する、音声認識を活用してコンタクトセンターの業務を支援するパッケージ「RECAIUS コンタクトセンタープラス」を採用することとなったのである。

導入の効果

業務時間を3割削減。改善にも有効活用

鈴木 裕香氏

商品・技術統括部
DOコンタクトセンター 技術主任

鈴木 裕香氏

 「RECAIUSコンタクトセンタープラス」には、さまざまな機能がある。例えば、現在の会話をテキスト化する「リアルタイム会話音声テキスト化」や、あらかじめ登録したキーワードが会話内に出てきたときに自動でアラートを表示して注意を促す「リアルタイム登録ワードアラート表示」、会話音声を要約する「会話音声要約」などが用意されている。「会話音声テキスト化」や「会話音声要約」等の機能を活用した結果、電話応対の登録作業にかかる時間を3割強も削減することができた。「これまでは、音声を聞きながら記憶を補完しつつ入力していました。聞き取りにくいときは、何度も聞き返すこともありました。応対後すぐに登録できればいいのですが、繁忙期にはそれもできません。結局、後から作業をするため多くの時間が必要になっていたのです」と商品・技術統括部・DOコンタクトセンター・技術主任の鈴木裕香氏は語る。

 電話応対の登録作業が、RECAIUSを使うようになって大きく変わった。応対内容をテキストで把握できるため、会話の要点も掴みやすくなり会話の途中でわざわざ聞き返すことも減った。大幅な業務効率化の実現につながったのである。「電話応対の登録作業の効率化が進んだ結果、残業時間も減りました。コールの後処理の時間を短縮できたおかげで、オペレーターが残業する必要がなくなったのです。残業は減ったのに応対件数が増えるという効果は想定しておらず、嬉しい驚きでした」と宮川氏は嬉しそうに話す。

 オペレーターからの評価も上々だ。鈴木氏は「会話をテキストとして残せるので、どういった質問に対して、どのような回答をしたのかが分かるようになりました。また、改善活動が進み、電話応対の品質も向上しています」という。「RECAIUSを使ってみたところ、“音声からテキストへの認識率が高いオペレーター”がいることに気がつきました。そのオペレーターの音声を聞き直してみると、聞きやすい話し方で、お客さまからの聞き返しもありませんし、対応も大変スムーズだったのです」と三好氏。

 そこで、「RECAIUSでの認識率向上」=「お客さま対応力の向上」という仮説を立て、オペレーターはRECAIUSが認識しやすいように話し方を工夫するようにしたのである。

 さらに、この工夫のおかげで、副次的な効果も出てきている。「認識率を意識していると、オペレーターが自身の悪い癖もわかるようになります。例えば、お客さまが話している最中に、かぶせるように話してしまうと、認識効率が落ちます。また早口で話すことも、認識率の低下につながります。このように、RECAIUSで認識されたテキストを確認することで、さまざまな改善点(改善すると良くなる点)に気づくようになりました。お客さまからの“ありがとうコール”が目に見えて増加したのはRECAIUSのおかげだと思います」と鈴木氏は語る。

将来の展望

蓄積した情報をさまざまなことに活用

 DOコンタクトセンターでは、さらなるCS向上や業務生産性の向上を目指し、ICTの利活用を進めている。「お客さまの中には、コールセンターに“わざわざ電話したくない”という方も少なからずいらっしゃいます。オペレーターに問い合わせることなく自力でも解決できるように、ホームページに掲載するFAQを充実させたり、チャットボットを導入していこうなど計画をしています。営業活動の結果や応答情報などさまざまな情報をCRMに集約していけば、営業活動の記録や分析のみならず、どのようなサポートを行ったのかも共有できるでしょう。これらは、お客さま企業のビジネス価値を高め、製品やサービスを迅速かつ継続的に提供することにもつながる重要な情報なのだと思っています」と宮川氏は語る。

 WorkVisionは、RECAIUSの活用により、コンタクトセンター業務のさらなる品質向上をデジタルトランスフォーメーションで実現する。そして、RECAIUSは今後も、コンタクトセンターの基礎となる重要なプラットフォームとして、これからもお客さまを大いにサポートしていくだろう。

集合写真

(左から)宮川 裕司氏、三好 友和氏、鈴木 裕香氏

SOLTION FOCUS

「RECAIUS コンタクトセンタープラス」

 お客さまとの通話内容を音声認識でリアルタイムに見える化し、コンタクトセンター業務を支援するソリューション。
 会話音声のテキスト表示・検索・要約、各オペレーターの通話状況の表示、チャット機能によるオペレーター支援など、コンタクトセンターの応対・記録・確認業務をサポートすることで応対品質や顧客満足度の向上に貢献。問合せの内容に応じてAIが最適なFAQをリアルタイムで自動表示するFAQレコメンド機能、オペレーターが話す速度やNGワードの発話数など応対品質の情報をダッシュボードに表示する機能など、お客さまの要望に応じた新たな機能追加を行っている。
 今後も継続した機能拡充を行い、さらなる応対品質、知識、教育、チームワークの強化をサポートしていく。

この記事の内容は2019年8月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

COMPANY PROFILE

会社名
株式会社WorkVision
設立
2012年10月1日
代表者
取締役社長 大和田 昭彦
本社所在地
東京都品川区東品川2-2-4 天王洲ファーストタワー
事業概要
・クラウド、パッケージを主体としたIT関連ソリューション商品企画
・コンサルティング、販売、ソフトウェアの設計・開発、運用・保守サポート
URL
https://workvision.net/ 別ウィンドウで開きます

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