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IDC Japan × 東芝デジタルソリューションズ
「新しい現実に向けた企業のカタチ」

  • 「新しい現実」に備えよう~未来の企業のカタチとは
  • Futureof Intelligence を実現する中心テクノロジー
    AI の国内企業ユーザーの現状と課題
  • 新たな価値創出につながるDXの実現
    ~業務効率化だけで終わらせないAI/RPAの活用とDX人材育成~

本コラムでは、COVID-19を契機として急速に変化する生活、ビジネスの背景を考察し、新しい現実に向けて企業が目指すべき将来像について述べる。

1.COVID-19によって変わる世界

新型コロナ感染症(COVID-19)の感染拡大によって、わずか数か月で国内/グローバルの経済、個人生活、社会生活のすべてが急速に変化した。非対面/非接触/非密集を新たな通常とした消費者の購買行動やビジネススタイルの変容が現実のものとなった。グローバル経済はCOVID-19によって甚大な負のインパクトを受けているが、リセッション状態からの回復の兆しも見られる。IDCではCOVID-19の先には「Next Normal」時代が到来すると予測している。現在は、直面している課題の解決が急務であるが、生活やビジネスは次第にNext Normalに向けた根本的な変化が訪れ、企業側は変化に適応した新たなカタチが求められる。

2.Next Normal時代の新たな企業のカタチ「Future Enterprise」

COVID-19がわずか数か月で世界を変えてしまったことを考慮すると、Next Normalの到来は遠い将来の出来事ではない。変化はすでに始まっており、これからも絶え間なく発生する。変化に適応し、市場で生き残るためには、企業はどのような姿であるべきか。IDCでは新しい現実に向けた企業のカタチを「Future Enterprise」として提案しており、顧客/市場などの外部環境の変化に適応できるデータドリブンな企業を目指すべきであると考えている。Future Enterpriseを目指すためには、企業の幹部は顧客、組織、情報基盤、産業エコシステムを重要なデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現ファクターとして経営方針に組み込む必要がある。実際、IDCのユーザー企業調査では、COVID-19の経済影響を企業が受けていても、DXに対する投資を継続するとした企業は48.4%に昇っており、重要なファクターをDXで解決することに気づいている企業は多い。こうした企業では、新たなエコシステムやビジネス/雇用を創出し、市場の勝者となっていくだろう。

Figure 1 Future Enterpriseへのステップ

Figure 1 Future Enterpriseへのステップ

3. Future Enterpriseを実現する新たな手段、Future of Intelligenceと課題

企業がDXを推進し、Future Enterpriseとして勝ち組に残るためにはさまざまな施策が必要である。IDCではこれらの施策を9つのプラクティス(Future of X)として提案しているが、これらの中でも特に重要であり、現在注目されているプラクティスは「Future of Intelligence(FoI)」である。FoIはAIを利用した顧客/市場/従業員インテリジェンスを継続的に実行(学習)することによって、データオリエンテッドでかつアナリティックな意思決定を行える企業を目指すことである。企業はFoIによって、絶え間なく発生する顧客や市場の変化をデータ/分析によって観察し、いち早く意思決定を行い、自動化を含む従業員生産性の向上を図ることが可能になる。しかし、企業でのAI活用は進みつつあるが、現在は成熟度が高いとは言えず、FoIに到達している企業は少ない。この課題の多くは、AIを局所的な業務自動化に利用していることにある。COVID-19の先のNext Normal時代には、現在の局所的な自動化へのAI活用から脱却し、ビジネスプロセス全体を可視化し再構築する必要があるだろう。ビジネスプロセスを可視化した上で、RPA(Robotic Process Automation)を活用した現実的な定型業務から、AIを活用した非定型業務の自動化(AI-OCRなど)に発展させ、さらに得られる知見からアナリティックな意思決定を行う、統合的かつ継続的なインテリジェンスをビジネス適用することで、Future Enterpriseに移行することができるだろう。

4. 結論とIDCの提言

顧客/市場/従業員の変化は絶え間なくやってくる。企業は市場から脱落しないようにNext Normal時代に適応するFuture Enterpriseに移行する必要がある。このための第一ステップは、現在の変化や課題への対応だけでは不十分である。将来起こり得る現実を想定し、ビジネスプロセスの改善やビジネスモデルの再構築が必要である。この際に注目するべき点は、すべての変化が顧客/従業員/消費者などの「個人」から発生することであり、この変化を観察しリアルタイムに捕捉することで、新たなビジネス価値の創造ができるであろう。
このためには、企業は自社が優位になるAIのユースケースを検討し、より広範囲なビジネスプロセスへのインテリジェンスを継続的に活用し、顧客/従業員とのエンゲージメントを向上することで、新たなビジネスやエコシステムの創出を行うFuture Enterpriseへの近道になるとIDCではみている。

寄藤幸治

寄藤 幸治(よりふじ ゆきはる)
リサーチバイスプレジデント

IDC Japanのリサーチ部門の責任者として、調査の企画・実施、レポートやデータベースの発行、プロダクトマーケティング、インクワイヤリなど調査活動全般を統括する。加えて、デジタルトランスフォーメーション推進にあたっての企業の組織体制、人材育成、ベンダー選定に関する調査実績も多く、調査レポートや講演などを通じて情報発信を行っている。

IDC Japan入社前は、国内ITベンダーにて海外営業、マーケティング、ブランドマネジメントに携わった。

専門の分野/テーマ
・国内IT市場全般
・国内企業のデジタルトランスフォーメーション
飯坂暢子

飯坂 暢子(いいさか のぶこ)
ソフトウェア&セキュリティ
リサーチマネージャー

EA(Enterprise Applications)ソフトウェアの市場動向/企業ユーザー動向の調査と分析、ソフトウェアベンダーの動向/戦略分析、将来の市場予測などを担当。加えて、AIシステム市場に関する市場動向の調査と分析、および、ベンダー/ユーザーに対する提言を行っている。

ICT業界において、業務アプリケーションを中心に25年以上のエンジニア及びマーケティングの経験を持ち、企業のミッションクリティカルシステム開発SE、SAP R/3 導入コンサルタント、CRMセールスセンター導入コンサルタントに従事し、IDC Japan入社前はソフトウェアベンダーに在籍し、アプリケーションソフトウェアの国内新規市場開拓に向けたSaaS(Software as a Service)デマンドジェネレーションリーダーを務めていた。

専門の分野/テーマ
・ソフトウェア/EA市場
・AIシステム市場
・RPA市場
・市場動向および戦略/分析
眞鍋敬

眞鍋 敬(まなべ たかし)
ソフトウェア&セキュリティ/ITスペンディング
グループディレクター

グループディレクターとして、ソフトウェア/ITセキュリティ/OTセキュリティ市場とIT支出に関する調査を統括。また、専門分野としてコミュニケーションをベースとしたソーシャルビジネス市場やユニファイドコミュニケーション(UC)/コラボレーション市場などの通信とソフトウェアの融合分野、CRM/デジタルマーケティング/デジタルコンテンツ市場などのフロントエンドアプリケーション市場、およびビッグデータ、AIシステム/RPA/顧客エクスペリエンス市場などのデジタルトランスフォーメーションにも跨った調査を実施している。

IDC入社以前は、国内大手製造ベンダーにて、通信/ソフトウェア/ソリューション分野で機器設計、システムエンジニアリング、コンサルティング、商品企画、マーケティング、事業企画/運営を20年以上経験。

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