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スマートコミュニティ実現への挑戦。 製造ソリューション 営業事業部 矢崎 貴久

東芝ソリューションはICT基盤の提供を担うのが役割

製造ソリューション営業事業部 スマートイノベーションプロジェクト 矢崎 貴久

東芝がグループ全体で進めているスマートコミュニティ事業において、東芝ソリューションの役割はスマートコミュニティ構築に必要とされるICT基盤を提供することだ。矢崎は、その中で海外の仕事全般に営業という立場で携わっている。
スマートコミュニティの実現にICTは欠かせないものだが、主役となる技術ではない。主役の技術は発電や電力系統、ビル、住宅、省エネ家電などの個々の技術なのである。「ICTはそれらをつなぐためのもの。ですから、私自身もICTの観点からだけではなく、総合的な視点からその街に住む人たちが求めるスマートコミュニティとはどういうものなのかを考えています。もちろん、一人で考えるだけでなく、東芝グループから集まった各方面の最先端技術の専門家とともに頭を使って考えていく、この点がこれまでの仕事とはもっとも大きな違いです。」と矢崎は語る。

しかもスマートコミュニティ事業の主な市場は海外。例えば今、東芝グループはフランスのリヨンで実証実験に参加している。
「このプロジェクトを進める際、リヨン側のプロジェクトメンバーとの打合せの中で、目からうろこともいうべき発見がありました。」と矢崎は身を乗り出して話し始めた。
日本では「スマートコミュニティ」は、環境に優しい街づくり=省エネをイメージし、「省エネ」をスマートコミュニティづくりの第一の優先事項と捉える。しかしリヨンでは「クオリティ・オブ・ライフ (Quality of Life:QOL)の向上」だとの話があったのだ。 QOL、つまり、自分たちの生活をより快適にしたい、生活の質を向上させたいということを意味する内容である。彼らにとって、省エネが実現しても生活の質が今より低下するのであれば、それはスマートコミュニティではない。
矢崎は、「東芝がこれまでの経験で培ってきたスマートコミュニティ実現のための技術力は非常に高いのですが、彼らは、それだけでは魅力的には感じてくれません。技術をいかに活用し、より快適で質の高い生活が実現できる街をつくるのか。私たちの提案を魅力的に感じ、受け入れてくれるよう、お客様のニーズと私たちの技術力を結び付けるプロセスを考えることの難しさを改めて実感しています。」と言う。

街によって求めるスマートコミュニティは違う

お客さまの求めるニーズとこちらが提供する技術を結びつけるシナリオを描くことが難しいのは、何もスマートコミュニティ事業に限ったことではない。しかしこの事業だからさらに難しいというポイントがある。それはまだ「これがスマートコミュニティだ」という正解がないこと。世界中のどこを見回しても、どの町にもフィットする「スマートコミュニティ」は存在しないのだ。
今回の場合も同様で、日本とリヨンのスマートコミュニティのとらえ方は違う。それぞれの街の生活や文化、経済状況によって求めるものが異なるからだ。
矢崎は、「スマートコミュニティ実現のためのソリューションも街によって異なります。例えばフランスの場合、日本のように湯船につかることは無く、シャワーで済ませる人が殆どです。大量に電力を消費する瞬間湯沸し器を利用したシャワーもあるようです。また、車の利用についても、同じ方面に外出する人を募って車の相乗りを行うCar-Pooling というサービスが始まっています。それ以外でも日本の生活の当たり前とは大きく異なるフランスの生活の当たり前があるのだと思います。」と語った。
これはほんの一例で、そのほかにも世界各地では、その地域に根付いた日常が、それぞれにある。そういうことを知ったうえで、各街、地域に合うスマートコミュニティの形を考えていくのである。

特にこれからスマートコミュニティの市場として期待されているアジア圏では、ゼロからの開発となる可能性が大きい。今、そこにどのような人たちが、どのような状態で住んでいるのか。またスマートコミュニティ実現の背景にある環境への配慮、いわゆる省エネに対してどれだけ関心があるか。それらの情報を仕入れることが重要となる。「私たちは、その場所、その街に住む住人が快適に過ごすことができ、かつ省エネにも対応できる街づくりを考え、そのソリューションを提案していきます。」と矢崎。

スマートコミュニティの主役はあくまでも技術ではなく住んでいる人。例えば太陽光発電や電力系統の制御技術などのICT以外の技術分野はもちろん、その土地の文化や生活スタイル、考え方など学ばなければならないことは山のようにある。生活スタイルや風習、文化などは調査すれば良いが、その土地に暮らすからこそ理解できることも多々ある。

「フランスの東芝現地法人社員もプロジェクトに参加し、現地でしかわからない情報や感じていることを情報として提供してもらっています。現地で驚かされること、実現が困難に感じることも多々ありますが、そこに知恵を絞り、実現に向けて見えるものにしていく部分に、大きなやりがいを感じています。」と矢崎は熱く語った。


* このページは、毎日新聞社(毎日jp)との連動企画によるものです。

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