ニュースリリース

ビジネスを変革する高度なAI分析が手軽に始められる「SATLYSKATA™」の提供を開始
~ 第一弾として「保守部品在庫最適化」と「作業行動推定」のクラウド分析サービスを提供 ~

2018年11月21日

東芝デジタルソリューションズ株式会社

 東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下 当社)は、東芝アナリティクスAI「SATLYS™(サトリス)」の高度な分析を多くのお客さまに提供するため、当社のAI分析の知見を集積・標準化し、目的ごとに特化させたAI分析サービス「SATLYSKATA™(サトリスカタ)」注1を商品化していきます。その第一弾として、「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」と「SATLYSKATA™ 作業行動推定」の2つのクラウド分析サービスの提供を本日から開始し、順次サービスラインナップを増やしていきます。

 東芝グループでは長年のものづくりの知見や、世界で評価される強いAI技術を保有し注2、高精度な識別・予測・要因推定・異常検知・故障予兆検知・行動推定などで、さまざまな産業分野の課題解決に貢献してきました。また、東芝アナリティクスAI「SATLYS™(サトリス)」は、データ分析からシステム構築、さらにマネージドサービス注3までをカバーし、インダストリアルIoT分野におけるAI分析を担う「プロフェッショナルサービス」として、お客さまの課題解決とデジタルトランスフォーメーションを支援しています。

 このたび提供を開始する「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」は、故障履歴から適切な調達数を予測し部品在庫を最適化するサービスです。また、「SATLYSKATA™ 作業行動推定」は、ウェアラブルデバイスにより作業行動を見える化するサービスです。いずれも指定データを入力するだけで、「SATLYSKATA™」がAI分析を行い、結果が出力される、AIの専門知識をもたない方でも簡単に利用できるクラウド分析サービスです(図2、図4参照)。

 当社は今後も、東芝アナリティクスAI「SATLYS™」の技術レベルの向上と適用分野の拡大を進めるとともに、AI分析サービス「SATLYSKATA™」のラインナップも拡充していき、産業領域のお客さまのさまざまな課題の解決とデジタルトランスフォーメーションの加速に貢献していきます。

「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」の概要

~ 故障履歴から適切な調達数を予測し部品在庫を最適化 ~

 製品やシステムの提供企業は、突発的な故障に備えて一定量の保守部品の在庫が必要です。一方、保守部品在庫が過剰になると保管や廃棄のために大きなコストが発生します。
 「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」は、過去の保守履歴データから保守部品種ごとの故障モデルを作成し、いつごろ、どれくらいの故障が発生するのかを予測して、最適に在庫を管理します。AIの専門知識をもたない方でも保守部品の在庫最適化を実現できます。これにより、過剰な保守部品の保管や廃棄のコストを削減し、保守の継続性を担保しながら棚卸資産の圧縮が可能となります。当社では、PCサーバーの保守部品管理に適用し、余剰在庫を30%程度削減できることが確認できました。

図1.「SATLYSKATA(TM) 保守部品在庫最適化」 の概要図

図1.「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」 の概要図

図2.「SATLYSKATA(TM) 保守部品在庫最適化」 のデータの入力、分析、結果の出力

図2.「SATLYSKATA™ 保守部品在庫最適化」 のデータの入力、分析、結果の出力

関連情報
 
(1)
生存時間分析技術 保守部品在庫最適化(東芝デジタルソリューションズ)
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/articles/sat/1801_2.html
(2)
保守部品の在庫最適化と保守サービス向上を同時に実現(DiGiTAL T-SOUL)
AIを活用したPCサーバー部品の故障数予測システム
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/articles/tsoul/24/004.html

「SATLYSKATA™ 作業行動推定」の概要

~ ウェアラブルデバイスによる作業行動の見える化で作業効率を改善する ~

 近年のIoT技術の発展により、工場設備や社会インフラなどの「モノ」の状態は、把握・予測・最適化が可能になりつつあります。それに対して、そこで作業している作業者の行動は、ほとんど把握する手段がないのが現状です。
 「SATLYSKATA™ 作業行動推定」は、リストバンドなどのウェアラブルデバイスを用いて作業者の腕の動きの加速度データから装着者の行動をディープラーニング技術で推定します。東芝グループの東芝ロジスティクスでは、作業の見える化によって課題を掘り下げることにより、物流倉庫のピッキング作業において約15%の作業時間の短縮が確認できました。

図3.「SATLYSKATA&(TM) 作業行動推定」 の概要図

図3.「SATLYSKATA™ 作業行動推定」 の概要図

図4.「SATLYSKATA&(TM) 作業行動推定」 のデータの収集、入力、分析、結果の出力

図4.「SATLYSKATA™ 作業行動推定」 のデータの収集、入力、分析、結果の出力

関連情報
 
(1)
ディープラーニング技術 ウェアラブルデバイスによる作業行動推定(東芝デジタルソリューションズ)
https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution/articles/sat/1710_2.html
(2)
IoT行動センシングを用いた作業行動分析(東芝レビュー)
https://www.global.toshiba/content/dam/toshiba/migration/corp/techReviewAssets/tech/review/2016/05/71_05pdf/f04.pdf
(3)
活動量計を活用し、庫内作業者の行動を分析(東芝IoTサイト)
https://www.toshiba.co.jp/iot/usecase/logistics_002.htm
(4)
2017年度ロジスティクス大賞 技術活用賞を受賞(東芝ロジスティクス株式会社)
https://www.toshiba.co.jp/logi/release/170904.html

東芝アナリティクスAI 「SATLYS™(サトリス)」について

 東芝アナリティクスAI 「SATLYS™」は、東芝の「ものづくり」の実績から得た知見をAIの設計に活かし、高精度な識別、予測、要因推定、異常検知、故障予兆検知、行動推定などを実現します。SATLYSを活用した検査データ解析、センサーデータ解析、業務データ解析、行動データ解析などのソリューションを通じて、お客さまのデジタルトランスフォーメーションを加速します。

  • 注1 SATLYSKATA:空手や茶道などで規範となる動作や方式の「型」にならい、SATLYSの「型」となるサービスとなるべく名付けました。
  • 注2 世界の中で評価される強いAI技術:
    • ・2016年度 人工知能学会 現場イノベーション賞・金賞を受賞-四日市工場における半導体生産性改善-
      (2017年6月 ニュースリリース 株式会社東芝、東芝メモリ株式会社)
      https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/17/1706-04.html
    • ・AIを活用した高精度な電力需要予測システムを開発
      東京電力ホールディングス株式会社主催の「第1回電力需要予測コンテスト」において、応募約100団体の中で、最高の予測精度を達成し、最優秀賞を受賞
      (2017年11月08日 ニュースリリース 株式会社東芝)
      http://www.toshiba.co.jp/about/press/2017_11/pr_j0801.htm
  • 注3 マネージドサービス:運用管理のアウトソーシングサービス
  • *SATLYSおよびSATLYSKATAは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の日本またはその他の国における登録商標または商標です。
  • *その他、本文章に記載されている社名および商品名はそれぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。

以上