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東芝ソリューション、ソフトウェアのテスト技術「GUIPilot」を開発
~“画像探索技術”を用いて、テストの効率化や精度の向上を実現、
ソフトウェアのさらなる品質向上を目指す~

2008年6月23日
  • 東芝ソリューション株式会社

 東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:梶川茂司)は、ソフトウェアのテスト効率化を実現する、GUI(注1)画面の自動テスト技術GUIPilotを開発したことを発表します。
GUIPilotは、GUI画面を持つソフトウェア開発のシステムテスト(総合テスト)工程において、機能テストや性能テストを自動化する技術です。本技術は、東芝ソリューションのIT技術研究所で研究開発し、試作しました。

 ソフトウェア開発の現場では、仕様どおりの機能が実現されているかを検査する「機能テスト」、仕様どおりの処理性能が実現できているかを検査する「性能テスト」など、テストの重要性が極めて高く、テスト工程作業の効率化と精度の向上が課題となっています。
これまでこうしたテストを実施する場合、多数のテスト項目に対するGUI操作や、多人数での端末の一斉操作を手動で行うことがありました。しかし、手動では作業効率が悪く操作の再現性が乏しいためにテストの精度が低下する、作業者に長時間の単純作業による苦痛を与える、といった問題があり、「テスト作業の自動化」への需要がありました。
 テスト作業の自動化技術にはいくつかの手法がありますが、システムテスト(総合テスト)工程における機能テストや性能テストでは、「ソフトウェアのGUI操作を自動化する手法」が有効です。しかしながら、GUI操作の自動化を実現する、従来からの主要な方式では、GUIの画面部品(プッシュボタンやエディットボックスなど)の実現方式に依存しているため、試験対象となるソフトウェアの実現方式に制約が生じ、汎用性が低いという課題がありました。

 そこで、東芝ソリューションは、GUIに表示されている画面部品を画像として認識し、画面上のどの位置でマウスクリックやキーボード入力をすべきかを判断し、GUIを自動操作する技術 GUIPilotを開発しました。 GUIPilotは、GUIの画面部品の実現方式に依存しないため、幅広い種類のソフトウェアのテストに適用することが可能です。

 東芝ソリューションはGUIPilotを様々なテストで適用評価しています。
 例えば、クライアント・サーバシステムで、100台を超えるパソコン上から同時に操作するテストで効果を検証しました。手動でテストを実施すると、オペレーターは1人で約5台のPCを操作するのが限界であるため、テストには数十人が必要となります。一方GUIPilotの適用により、実質1人の労力でテストを実施でき、大幅な省力化とGUI操作の精度向上によるテストの品質向上が実現できることが分かりました。

 東芝ソリューションは、今後さらに本技術の機能を向上、利便性を改善し、ソフトウェアのテストにおける効率化と品質の向上に努めてまいります。

(注1)
GUI(Graphical User Interface)
グラフィカルユーザーインターフェース。画面表示にアイコンや画像など図形要素を多用し、操作をマウスのようなポインティングデバイスによって指示するインターフェース。
GUIPilotは、東芝ソリューション株式会社の商標です。

以上

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