ニュースリリース

ワイヤーハーネスの製造設計業務の改革に着手
~製品品質の確保・コスト低減・設計期間短縮をめざす~

2004年6月22日 住友電装株式会社
東芝ソリューション株式会社

 
 ワイヤーハーネス大手の住友電装株式会社(本社:三重県四日市市、代表取締役:下川 忠)は、製造設計分野において効率的、かつ機動的なグローバルレベルでの業務改革を実現するため、東芝ソリューション株式会社(本社:東京都港区芝浦、取締役社長:河村 進介)と共同で社内システムとして設計プロジェクト管理システム「e-MACS(Engineering Database for Management And Collaboration System)」を構築しました。

 本システムは、仕様書や図面などの製品に関わる情報を一元化したグローバル部品情報管理システムと製造設計業務の進捗状況を一元管理し、業務のコンカレント化(同時並行作業)や設計期間の短縮を支援するプロジェクト管理システムで構成されています。


 自動車メーカーから受注した製品の特性に応じた製造設計業務工程を、複数のテンプレートから選択し、各工程と作業の日程計画を自動的に作成、設計担当者へ作業指示を行います。 作業指示を受けた設計担当者は、指示された納期までに仕様書や図面などの設計成果物を過去の類似成果物を流用して作成すると電子承認の後、グローバル部品情報管理システムへ格納されるシステムです。


 住友電装では、ものづくりの上流工程である製造設計分野が、ワイヤーハーネス製品の品質、コスト、量産までの期間を大きく左右するため、過去に製品化した仕様書、図面、設計変更情報などの設計情報を活用し、後戻り作業を最小化させることが必要でした。


 本システムの導入により、設計成果物が標準の書式で作成され、設計成果物の流用率が向上しました。 開発工程と作業内容の全体が一元管理されたことにより、経験の浅い設計技術者への支援情報として活用できる他、設計部門の管理者は、複数のプロジェクトの進捗状況を一目で把握し、迅速な問題解決が可能となります。


 また、いくつものプロジェクトを実践することにより、個々人のノウハウが企業ナレッジとして蓄積され、この企業ナレッジを活用することにより、設計者の技術力を底上げし、製品品質の確保、コスト低減、更には設計期間の短縮が期待できます。


 同社は、今後の予測される受注拡大に際しても、設計人員の増加を抑制できる見通しです。


 今後、「e-MACS」は、3次元CADと連携し、関連する国内外の製造設計部門並びに調達/品質管理部門と情報を共有化し、製造設計工程の初期段階で、製品のレビューが行えるよう、東芝ソリューション株式会社と共同で、システムを拡張していく計画です。



システム構築の背景

 住友電装は、自動車メーカー各社へ最大限の品質、コスト、デリバリーを実現し、世界中どこでもいつでもベストの製品やサービスを提供するフルレンジサプライヤとしての体制を整えていくことが求められていました。
 そこで、同社は2001年10月、プロジェクトチーム『SCM推進室』を発足させ、開発/設計、製造、品質保証、物流など、あらゆる分野において効率的、かつ機動的な国際補完体制を選択できるよう、グローバルで同一の開発/設計環境を整備し、そこに蓄積された製品に関わる情報と作業の進め方を、必要な人が必要なときに、いつでも活用できる、開発/設計SCMシステム「e-MACS」を 東芝ソリューションと共同でSCMシステムを構築しました。




■住友電装株式会社 https://www.sws.co.jp/index.html
住友電工系の企業で、ワイヤーハーネス大手。米/欧/アジアに生産拠点を持つ。

 設立 :大正6年12月
 資本金 :69億1千7百万円(2004年3月31日現在)
 従業員 :2,897名(2004年3月31日現在)


■東芝ソリューション株式会社 https://www.global.toshiba/jp/company/digitalsolution.html
東芝グループのITソリューション関連事業を一手に担う企業として設立。様々な業界、業種にソリューションを提供している。
 
 設立 :平成15年10月
 資本金 :200億円(2003年10月1日現在)
 従業員 :5,300名(2003年10月1日現在)


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