事業部長
野辺 哲也 様(左)
ネットビジネス事業部
開発グループ
グループ長
和木 昌三 様(右)
ネットビジネス事業部
開発グループ
的野 千鶴 様(中)
Case Study
リース
Category
業務ソリュ−ション
Solution
ワークフロー
Product
――
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東芝グループの中核金融機関である東芝ファイナンスは、自社の業務ノウハウをシステム化してリースに付加価値をつけるとともに、パッケージ化して外部に提供をしている。今年4月には、文書を電子化して効率的な管理を実現する「T-CON DOCUMENTS」をリリース。その開発過程に迫った。
導入時期 2005年6月
before
社内で大量のFAXが飛び交い、個人情報が漏洩するリスクがあった。また契約書類などのイメージ管理を行っていたが、e-文書法対策として、Webワークフローに乗る書類の原本性をさらに高める必要があった。
after
FAXなどで受信した文書を電子化して、オンラインでスムーズかつ安全な受け渡しができるようになった。また受け渡し前に文書をイメージ化して管理することで、文書の原本性が高まった。
導入背景
ITを活用しサービスの価値を高める
東芝グループの中核金融機関
東芝ファイナンスは、2002年4月、クレジットを中心に展開する東芝クレジットと、BtoBの法人リースに強い東芝総合リースが統合され誕生した会社だ。東芝グループの中核金融機関として、リースと提携ローンをコアに事業展開している。現在、リース業界では市場の成長力が鈍化しているが、不毛な価格競争に巻き込まれることなく企業として成長していくために、同社が目を付けたのが、リースに付加価値をつける商品を開発することだった。リース業務には、申込受付から審査、契約処理、保守保険、請求、資産管理、廃棄処理といった一連の流れがある。これらの仕組みをパッケージ化して提供することができれば、リースに付加価値をつけて展開していくことも可能だ。
その視点から開発されたのが、金融とITの融合ソリューション「T-CON Style」である。「T-CON Style」はリースやクレジットといった従来の金融サービスにITを組み合わせたソリューションの総称で、1995年から順次、リリースされている。その中でも、e-文書法対応、個人情報保護法に対応するソリューションとして注目を集めているのが、ASPでドキュメントの電子化・効率管理化を実現する「T-CON DOCUMENTS」だ。同社は、この商品を東芝ソリューションと協業で開発してビジネスを展開している。
また、東芝ファイナンスはASP事業の市場拡大に対する、決済インフラの提供及び、ASPビジネスへの更なる参入を目指し特定非営利活動法人ASPIC Japanへ加入している。ASPIC会員としてキャッシュフローの改善効果の高いASPサービス普及の推進を図っている。
導入経緯
自社に蓄積した独自のノウハウを商品化
契約受付業務をパッケージにして販売
ネットビジネス事業部
事業部長
野辺 哲也 様
東芝ファイナンスがリースとITを組み合わせたサービスを開発したのは、Windows 95の発売がきっかけだった。当時、東芝は主に法人相手にPCを販売していたが、Windows 95のリリースを機にコンシューマへのPC販売にも力を入れ始めた。ただ、法人相手の決済手段を持っていても、個人相手の決済手段がなかった。その部分を旧・東芝総合リースが商品として開発したのが、そもそもの始まりだった。自社に蓄積したノウハウをパッケージ化したサービスの開発はさらに続き、現在は「T-CON Style」として8種類のソリューションがラインナップされている。これらの商品は単体で導入することもできるが、組み合わせることでさらなる業務の効率化を図れる。これは機能を提供して代金を回収するリース業の新しいビジネスモデルだといえる。こうした事業展開の狙いを、ネットビジネス事業部 開発グループ グループ長の和木昌三氏は次のように語る。
「一つひとつの商品としてビジネスもできるし、既存のリース市場に対して付加価値をつけて他社と差別化することもできます。今後もこの二つの方向でビジネスを展開していきたいですね」
さて、今年「T-CON Style」のラインナップに新たに加わったのが、「T-CON DOCUMENTS」である。リース事業では、複数の関係会社の間で大量の書類がやり取りされる。その過程を電子化して、効率的にやりとりできるようにしたWebワークフローのシステムはすでに開発していたが、e-文書法への対応を考えると、ワークフローの利便性を維持したまま、文書の原本性も維持できるシステムが必要だった。また、入力するまでのプロセスが紙をベースにした手作業だと、そのプロセスで情報が漏れてしまう恐れがある。個人情報保護の観点からは、オンラインFAXで入口のところから文書をイメージ化して管理することが求められる。
これらの課題を解決する商品を「T-CON Style」の一商品としてパッケージ化するために、04年の段階から検討を始めて、05年6月にプロジェクトを発足。「T-CON DOCUMENTS」の開発に着手した。
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