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導入事例 住友電装株式会社

Innovation Report / 世界市場で勝ち抜く自動車部品メーカー 製造設計プロセス刷新、安定品質向上への挑戦

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導入効果

世界「同一製造設計」「同一品質」を生み出す設計プロジェクト体制の刷新

【写真】プロジェクト進捗画面を確認している設計者
プロジェクト進捗画面を確認している設計者

プロジェクト開始から約2年半後の2004年8月、「プロジェクトマイスター」をカスタマイズし、同社の考えていたシステムを具現化した設計プロジェクト管理システム「イーマックス(e-MACS)」が完成した。「製造設計業務の標準化を実現できたのが、一番の成果」と小池システム企画担当部長が語るとおり、「イーマックス」は、同社のサプライチェーンの最上流に位置する設計で、世界中のどの拠点でも同じ条件で業務ができる環境をもたらした。テンプレートから該当製品を選択するだけで、各工程の作業計画が自動作成できるようになった。これで、設計者への作業指示が効率化され、マネージャークラスのプロジェクト管理の負担を軽減できる見込みだ。また、仕様書や図面などを新たに作る際、過去のデータを再利用することも容易になった。開発期間の短縮と設計者の経験の差による品質のバラつきを解消することも期待されている。また、今まで国や地域ごとに違っていた25万点にも及ぶ部品コードを全世界で統一し、検索7秒で世界中の部品情報や調達情報が容易になったことも大きな成果だ。

※イーマックス/e-MACSはEngineering Database for Management and Collaboration Systemの略。住友電装社内で使われている呼称。

将来展望

ナレッジマネジメントから設計製品価値創出へ

「新システムは、部品情報の管理には、全世界でほぼ100%稼働しています。プロジェクト管理に関しても国内ではすべての新規プロジェクトに使用しています」と小池システム企画担当部長は「イーマックス」の稼働状況を説明する。自動車メーカーへの人材派遣は当面続ける予定だ。それにより同社の製造設計部門は、管理者の不足、キャリアの浅い設計者の比率の増加など、組織のひずみが生じる危険性を抱える。同社はそうなる前にIT化で先手を打った。ひとりの管理職がより多くの業務を管理し、若い技術者は「イーマックス」に蓄積されたノウハウを吸収してより高度な業務を行なう。これが製造設計部門のプロセス改革で、同社が描いているシナリオだ。また、「イーマックス」の適用範囲を広げることも今後の大きな目標だ。「3次元CADと連携し、国内外すべての製造設計部門と調達、品質管理部門との情報共有化を果たしたい。最終的には設計から出荷までを管理することが理想」(牧担当部長)。仕様書や図面などの製品設計に関わる情報を一元化したグローバル部品情報管理システムと、製造設計業務の進捗状況を一元管理して設計期間短縮を支援するプロジェクト管理システム、これら2つの機能を持つ「イーマックス」で同社は世界標準化を実現しようとしている。「グローバルな企業活動では、時差と距離をITで埋める必要がある」と小池システム企画担当部長は語る。同社は、東芝ソリューションと作り上げた「イーマックス」でその手段を手にしたと言える。

Solution Focus

ProjectMeister

製品の開発工程において、設計・開発に関わるすべての情報を一元管理し、工程の効率化や期間短縮を図る、プロダクトデータマネジメントと連携したプロジェクト管理を実現するソリューション。製造業の企業ナレッジである個人のノウハウと業務を結びつけ、製造開発プロジェクトの「見える化」を実現し、製品開発のリードタイム短縮やコスト削減、コラボレーション設計を支援する。また、100%WEBベースのシステムで、顧客・サプライヤ・海外工場などとの共同プロジェクトといった、企業グループ内での情報共有も容易に実現する。

COMPANY PROFILE

会社名 住友電装株式会社
■雑誌
日経ものづくり 2006年4月号
日経情報ストラテジー 2006年5月号
創立 1917年12月
本社 三重県四日市市西末広町1-14
代表 取締役社長 下川 忠
資本金 73億3,000万円(2005年3月31日現在)
従業員数 3,043名(2005年3月31日現在)
事業 電線の製造設計からスタートし、自動車産業の発展とともに1959年からワイヤーハーネスの製造設計を開始。現在では国内シェア第2位、世界シェア第3位を占め、「Connect with the Best」の精神でビジネスを展開している、自動車用ワイヤーハーネスのグローバルサプライヤー。世界各国の自動車メーカーに対し最高水準のパートナーを目指し、国内の拠点はもとより世界28の国と地域、83の関連会社と一大ネットワークを形成。柔軟な対応力でワールドワイドにビジネスを展開している。
URL http://www.sws.co.jp/ (別ウィンドウで開きます)
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この記事内容は2006年3月に取材した内容を元に構成しています。記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。


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