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導入事例 住友電装株式会社

Innovation Report / 世界市場で勝ち抜く自動車部品メーカー 製造設計プロセス刷新、安定品質向上への挑戦

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導入経緯

サプライチェーンに製造設計業務を組み込む

【写真】
情報システム部 システム企画 担当部長 小池 省吾 様(上)
EENS開発本部 開発企画部 担当部長 牧 敬二 様(下)
情報システム部
システム企画 担当部長
小池 省吾 様(上)
EENS開発本部
開発企画部 担当部長
牧 敬二 様(下)

同社は、2001年に自動車メーカーからの要請に世界規模で対応できる本格的なサプライチェーンの構築に乗り出した。「部品のモジュール化、開発期間の短縮、コストの低減を目指し、各自動車メーカーと複数の製品を並行して開発できる体制を築くことが目的でした」とサプライチェーン再構築の背景を語るのは、住友電装情報システム部システム企画担当部長の小池省吾氏だ。住友電装は、現在の約18%のグローバルシェアを2010年までに20%まで引き上げる経営目標「グローバル20」を掲げている。今回取り上げる業務改革もそのための施策だ。同社はすでにグループウェアを導入するなどグローバル規模で基幹システムを整備していた。「20%達成のためには、世界28の国と地域、83拠点で情報を共有し、業務を標準化できる環境が不可欠」(小池システム企画担当部長)と考え、さらに業務フローとシステムを抜本的に見直した。その中で、製造設計分野の改善が課題として浮上した。当時、同社の製造設計部門はCAD導入などのシステム化を進めていた。しかし、工場などで扱う図面などは、デジタルデータではなく紙のままで、まだ効率化の余地が残されていた。「設計から納入までのサプライチェーンの中で、品質やコストを左右する最上流の設計情報を下流までスムーズに流したいと考えました」と牧敬二EENS開発本部開発企画部担当部長は話す。サプライチェーンに設計や研究をのせ世界の多様なニーズを取りいれ実行する、それは同社が考えるプロセス改革には不可欠だった。

多様化するニーズに対応する業務改革

住友電装がサプライチェーン再構築に向け製造設計部門の改革に着手したのは、自動車メーカーのニーズが多様化したことも理由のひとつだった。各社は車種やオプションのバリエーションを急激に増やしている。消費者のニーズが多様化していることはもちろんだが、積極的に進めている海外展開もそれに拍車をかける。海外市場では、現地の気候や法規、消費者の嗜好に合わせた改良を行なうため、日本と同じ車種でも国や地域ごとに仕様が異なるケースがほとんどだ。その分だけハーネスの種類も増える。新車開発の場合はそれでも若干の時間的な猶予があり、自社で開発できるが、マイナーチェンジはそうはいかない。牧担当部長は語る。「自動車メーカーの要請にスピーディーに応えるためには、我々の技術者をメーカーに常駐させざるを得ない」。しかしこれは両刃の剣だ。技術者には限りがある。社外に人を出せば、自社の技術者の数が減ってしまう。ジレンマに陥った同社にとって、製造設計部門でITを活用した業務改革は必然だった。

選定ポイント

自分たちと同じ意欲を持つパートナーを

【写真】小池システム担当部長
小池システム担当部長

そこで、同社は8社のシステムインテグレーターに打診し、解決策を模索した。「単なるスケジュール管理のツールが欲しかったわけではありません。私たちのニーズに合ったものを作れる十分なノウハウのある企業を求めていました」と小池システム企画担当部長が話すように、同社のパートナー選びは、企業の質や仕事への姿勢が重視された。最終的に、製品の開発設計のプロジェクト管理アプリケーション「プロジェクトマイスター」を持つ東芝ソリューションを選んだ。牧担当部長は東芝ソリューションの対応について話す。「私たちの要求を理解するため、提案の時からエンジニアが徹底的につきあってくれた」。その意欲を買い、同社は製造設計業務と、仕様や図面などを連携して一元管理できるツールの開発を東芝ソリューションに依頼した。東芝ソリューションは、ピーク時10名のスタッフを常駐させてプロジェクトに臨んだ。「システム開発の成否は、開発者と発注者の認識のギャップをどれだけ埋められるかにかかっている」と小池システム企画担当部長は言う。住友電装と東芝ソリューションは「大部屋活動」と呼ぶ全員参加の会議、合宿などを通じて細部にいたるまで徹底的にすり合わせを行なった。「たいへんな無理も聞いてもらった」と小池システム企画担当部長は苦笑するが、自分の20年のキャリアの中で一番の成功事例、と胸をはる。

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