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導入経緯
プロバイダーの生命線、メールシステム
インタビューに答える
永田部長
メールシステムは、ハードウエアのメールサーバーと、電子メールの送信を行なったり、受信した電子メールをユーザーが受け取るまで保管したりする動作をつかさどるメールサーバーソフトウエアを中心に構成されている。これにセキュリティーのためのファイアウオール
やデータのバックアップシステムなどが加わる。メールサーバーソフトウエアは、世界中のプロバイダーや企業に広く利用されている「Sendmail」が事実上の業界標準ソフトウエアである。「私たちもサービス開始時から『Sendmail』でメールシステムを運用していました。会員が増加し、サーバーの処理能力を超えそうになると、その都度メールサーバーを増やして対応していました」とぷららネットワークス、ネットワーク管理部リーダーの中川氏は語る。しかし、サービス開始から3、4年を経た頃からいくつかの問題点が浮上してきた。※1 ファイアウオール/外部侵入や不正なアクセスからコンピュータネットワークを防ぐシステムや、そのシステムが組みこまれたコンピュータ。
顧客サービス向上のための決断
「会員が60万人を超えた段階でメールサーバーが数十台に膨れ上がっており、運用が非常に煩雑になり、コストも増える一方でした。また当時は固定電話回線による深夜割引の接続サービスの人気が高く、メールのやりとりなどのアクセスが特定の時間帯に集中し、メールの遅延が起こり、ひいてはシステムの停止などを引き起こす危険性が高くなっていました」と中川氏が当時の問題点を話す。「プロバイダーにとって、メールシステムは365日24時間の安定稼働が必須です。お客様のニーズに直結するこのサービスの補強は最優先されるべき課題でした」と技術開発部の永田部長も語る。その頃、同社は電子メール関連のサービス拡充も検討していた。システムをレベルアップし、安定稼動とサービスの拡充とを実現しようと決断した。「会員数の伸びも順調で、経営的にも自信がついてきた時期だったこともシステム投資に踏み切れた理由のひとつだったと思います」(永田部長)。
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