東芝デジタルソリューションズ株式会社 本文へジャンプ

ヘルプ 別ウィンドウで開きます

導入事例

  • 最新導入事例
  • 一覧から選ぶ
  • お問い合わせ

導入事例 株式会社京都銀行

Innovation Report / リスク管理態勢の強化と顧客満足度の向上 2つに共通する課題を同時に解決

この事例紹介記事をPDFでダウンロード
[PDF形式/1.9MB]

Get Adobe ReaderPDFファイルの閲覧には、Adobe® Readerが必要です。ダウンロード(別ウィンドウで開きます)してご覧ください。



選定ポイント

リスク管理とCS向上の2つのニーズを満たすシステム

同行では、リスク統轄部発足時からプロジェクトチームを設置し、オペレーショナル・リスクを網羅的に収集するシステムと機能や画面構成の検討に着手した。候補に上がった3つの中から選ばれたのが、東芝ソリューションが提供する「事務品質アラーム®」だった。選定の理由を片上氏がこう明かす。

「他の金融機関には『事務品質アラーム®』を採用しているところが多く、その評価も漏れ伝わっていました。オペレーショナル・リスク管理の体制整備を進めていくうえで、当初から有力な選択肢でありました」

決め手になったのは、オペレーショナル・リスクだけでなく、お客様の声の分析にも応用できることだった。

「ところが他の2つはオペレーショナル・リスク管理に特化していたため、お客様の声を収集・分析したければ、別のシステムを導入して連携させなければいけません。そうなると導入コストや運用の負担、ユーザビリティといった点で課題が残ります。その中で東芝ソリューションだけが、トータルで管理・分析ができる提案をしてくださった。リスク管理強化と顧客満足度の向上という2つの課題を一気に解決できる点が、大きな魅力でした」

一方、お客様サービス部から見た「事務品質アラーム®」はどうだったのか。「オプションのクラスタリングとテキストマイニングが魅力でした」というのは前出の奥野氏だ。

「私たちが目指しているのは、お客様の声を単に蓄積するだけでなく、それを分析して業務改善につなげていくこと。そのためには、クラスタリングとテキストマイニングで、より深い分析をすることが必要と考えました」(奥野氏)

これらの点を評価して、2007年7月に正式に導入を決定。2008年4月の稼働に向けて、開発を進めることになる。

【図】京都銀行 「事故・苦情・お客様の声報告」システム全体図[図をクリックして、拡大図を別ウィンドウで見る]

開発ポイント

効果的な画面レイアウトと平均を大きく上回る辞書精度に納得

開発にあたっての、2つの大きな課題の1つがユーザビリティだ。

事務品質アラーム®」を選定した理由の1つが、事務ミスなどのさまざまなオペレーショナル・リスク事象と苦情やお客様の声を同じシステムに登録できることだった。ただ、それらを効率よく効果的に入力できなければ、ユーザの操作性を損ない期待通りに情報を収集できない恐れもある。

「検討当時、現状の報告様式を揃えていたら、事務事故用と苦情用のフォーマットがとても似ている点に気付きました。事務ミスが原因で苦情が発生したり、逆に苦情の発生ではじめて事務ミスが顕在化することもありますが、そうした場合、2枚の報告書をあげなくてはなりませんでした。業務要件の充足とユーザ負担の軽減が両立できないかと考え、1つの画面で関連性の高い事務事故と苦情にお客様の声の3つを同時に入力し分析できるよう画面を作りました。他のリスク事象の画面も1つに収め、出来上がり2画面のシンプルな構成としつつ、必要な分析がしっかりできる入力項目を配置しています。ただかなり欲張ったので東芝ソリューションは大変だったと思います」(片上氏)

もう1つ、時間を要したのが、テキストマイニングの辞書の作成だ。新システムでは項目の選択で入力を容易にしているが、個別の状況や背景などを把握するため自由記述欄もある。その内容を集計するには、分類項目に合わせてキーワードや文脈を解析して抽出する必要がある。その条件を辞書に盛り込むが、辞書の中身を固めるのに約5カ月を要したという。

「東芝ソリューションにアドバイスをもらいながら煮詰めていったのですが、最初は不安もありました。銀行の業務は特殊なので、正直なところ、なかなかご理解いただけない部分もあるかと思っていたのです。ところが、実際に始めてみると、さすがプロという印象。逆にこちらが教えてもらうことも多くて驚きました」(奥野氏)

一般的に、辞書の精度は60%前後といわれるが、今回のシステムでは約80%の精度で抽出。数字の上でも満足のいく結果を得られたという。

前を読む 続きを読む

このページのトップへ
Copyright