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選定ポイント
本番に備え、リハーサルを繰り返す
こうした同社の取り組みを東芝ソリューションも全力でサポートした。水本氏はこう評価する。「一口に統合と言っても、旧システムを熟知していないといけません。東芝ソリューションが手がけたものではなかったのですが、旧システムを理解してくれていました」。設備統合までの作業期間は、実質上2ヶ月しかなかった。失敗の許されない本番に向け、小松氏を中心としたKDDIと東芝ソリューションの準備作業は佳境に入る。「リハーサルには時間をかけました。切り替えを3回に分け、何度もリハーサルを行いました」(小松氏)。進行スケジュールは分単位で作られるほど入念なものだった。リハーサルでうまくいかなかい点があると、改善して再度検証することを繰り返した。そのかいあって、「事前にできることはすべてやった、と思いました。ですから、作業スケジュールをまとめた『切替手順書』の最終版の完成度には、かなり自信がありました」と小松氏は言う。こうして予定通りシステムの切り替えは行われた。
導入効果
「お客様満足No.1」を追求
「システムダウンやデータ破損といった事故はありませんでした。また、新規契約後やサービスを追加した日からスムーズに使えるようになるなど、機能や利便性も向上しました。統合はこちらの都合。お客様にとっては、新サービスが始まったと思ってもらうことが大事だったのでとても満足しています」(水本氏)。新しいセキュリティサービスは順調に滑り出した。「ユーザーがブラウザーで閲覧できる『サポートWeb』で現状を確認できるようにしました。また、クライアント側の設定を変更したりせずに、他のサービスも追加できるようにしたので、新規サービスの申し込みが増えました」(和氣氏)「システムが統一され、運用コストが削減されました」(上田氏)と、早くも効果が表れている。それを受け、あらゆるサービスにおいて「お客様満足No.1」を目指す同社は、今後もサービスの改善を続けていく。「作業の間、ほぼ毎日、東芝ソリューションの営業や技術者と顔を合わせて課題をクリアしていった。技術のノウハウでも随分助けられましたが、短期間でこれだけ大規模なシステム統合に成功したのは東芝ソリューションのサポート力が大きい」と小松氏。このシステムは同社のさらなるサービス向上のための基盤となることが期待されている。
セキュリティシステム
モバイルや固定電話の各キャリア、ISP、xSP、IDCなどのクライアントに向け、ビジネス・プラットフォームに密接するシステムやネットワークの各種ソリューションを提供する技術ノウハウを活かして、本SIプロジェクトに挑戦。拡張性や可用性、信頼性、性能などを追求し、高度にバランスがとれた最適システムに統合。「協創」のスタンスでパートナーの業務課題を理解把握し、その解決に導くアプローチで、短期間に数十万アカウントを有するサービス・システムをシームレスにまとめあげた。
COMPANY PROFILE
会社名 | KDDI株式会社 | この広告をPDFでダウンロード ■雑誌
日経コンピュータ 2008年11月1日号 日経情報ストラテジー 2008年12月号 |
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創立 | 1984年6月1日 | |||
本社 | 東京都千代田区飯田橋3-10-10 ガーデンエアタワー | |||
代表 | 代表取締役社長兼会長 小野寺 正 | |||
従業員数 | 15,865名(連結ベース、2008年3月31日現在) | |||
事業 | 電気通信事業 | |||
URL | http://www.kddi.com/ (別ウィンドウで開きます) | |||
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この記事内容は2008年10月に取材した内容を元に構成しています。記事内における数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。