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ヘルプ

資生堂様

 

資生堂の店頭業務を変革する1万1000台のタブレット端末導入をヘルプデスクを含むITOサービスで強力バックアップ

店頭のビューティーコンサルタント(BC)のお客さま応対や各種業務をサポートし、お客さま満足度のさらなる向上を目的に全国に1万1000台のタブレットを配布。大規模キッティングをはじめ、問い合わせ窓口からタブレットの設定、セキュリティ運用などデバイスのライフサイクル全般をITOサービスとして東芝ソリューションが提供。資生堂が目指す「おもてなし」を具現化するべく、タブレットでの店頭業務を支援している。

株式会社資生堂 国内化粧品事業部 事業企画部 事業戦略室 企画G 参事 島 康則 氏
導入前
携帯電話を用いたBCサポート端末から、新たな環境としてタブレット端末の利用を検討。また、お客さまの声をリアルタイムに反映する仕組み作りや、全国で統一したサービス品質が維持できるよう、店頭で利用する資料やツールをアプリケーションにて具現化することを模索。

↓

導入後
1万1000台のタブレット端末のキッティングから運用までをITOサービス化し、業務負担とシステム維持コストを大きく軽減、お客さまへのおもてなしの充実に成功。アプリケーションとサービスの統合でお客さま満足度のさらなる向上を目指す。

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導入の背景

既存システム導入から10年、新たな店頭業務のあり方を考える
株式会社資生堂 国内化粧品事業部 事業企画部 事業戦略室 企画G 参事 島 康則 氏株式会社資生堂
国内化粧品事業部 事業企画部
事業戦略室 企画G 参事
島 康則 氏

「一瞬も 一生も 美しく」をコーポレートメッセージに、“美しく生きたい”と願う世界中の人々に誠実に応え続けている株式会社資生堂。今ではグループ全体で海外での売上高が国内を上回るグローバル企業に成長している。

同社の店頭には、お客さまに様々な提案を行う、プロのカウンセラーとして専門知識を備えたビューティーコンサルタント(以下、BC)が全国で1万人ほどが活躍している。今年度でBC誕生から80周年の節目を迎え、長年お客さまの心に寄り添いながら、「おもてなしの心」できめ細やかな接客を通じお客さまの美しさをサポートし続けている。これまで同社では、美容のプロであるBCを店頭でサポートすべく、肌測定器や店頭情報機器など、様々な店頭支援システムを1989年頃から提供している。この店頭支援システムでは、勤怠管理やコミュニケーション基盤となる、携帯電話を用いたBCサポート端末もある。しかし2002年の導入からすでに10年が経過しており、次なる仕組みを考える時期に来ていた。そこで新たなBCサポートのインフラを構築するプロジェクトがスタートすることになったのである。

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導入の経緯

タブレット端末で業務効率化や応対の質を向上させることを目指す

新たな環境を検討するにあたり、携帯電話に代わるインフラとし導入することにしたのはタブレット端末だった。「これまで何度か携帯電話そのものを入れ替えてきましたが、画面が小さいと出来ることが限られていました。大画面のタブレット端末なら、応対に役立つ様々なアプリケーションによってBCの支援を手厚くすることが可能となります。視覚的にも伝わりやすいカウンセリングによって提案力が向上し、お客さまの満足度に繋がる環境が提供できると考えたのです。報告業務などの効率化にも役立てたいと考えました」と語るのは国内化粧品事業部 事業企画部 事業戦略室 企画G 参事 島 康則氏だ。また、店頭に寄せられるお客さまの声や現場で働くBCの声、売り場の写真などをリアルタイムに把握、情報の伝達スピードを向上させたいという狙いもあったという。

株式会社資生堂 国内化粧品事業部 美容統括部 参事 伊藤 史希 氏株式会社資生堂
国内化粧品事業部
美容統括部 参事
伊藤 史希 氏

BCを統括する国内化粧品事業部 美容統括部 参事 伊藤 史希氏は、全国どの店頭であっても、お客さまに沢山の商品の中から最適なものを、ご納得してお選びいただける応対が同じレベルでできる環境作りを目指していた。「これまで店頭でお客さまにお見せするツールは紙のものが中心でしたので、沢山の情報の中からお客様に必要なものを取り出してご説明するには個人差がありました」(伊藤氏)。また、インフラを統合することでのシステムの維持コスト軽減に加え、数千ページにも及ぶ印刷と配布の労力など、さまざまなコスト削減にも大きく寄与することが期待されていた。

そしてこの仕組みを実現するには、アプリケーション開発とともに、モバイル端末の管理及びセキュリティ要件の決定、そしてタブレット手配からキッティングと配布、修理に至るライフサイクル管理(LCM)とBCからの問い合わせに応えるヘルプデスクの運用の検討も必要だった。

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導入のポイント

ヘルプデスクやLCMサービスなどITO/BPOサービスが魅力
資生堂情報ネットワーク株式会社 ネットワーク企画部長 毛戸 一彦 氏資生堂情報ネットワーク株式会社
ネットワーク企画部長
毛戸 一彦 氏

店頭支援システムの開発から運用管理まで全般を手掛けている資生堂情報ネットワーク ネットワーク企画部長 毛戸 一彦氏は「モバイル端末を利用する際に重要なのはセキュリティです。そこで必要になるのが、デバイスに対するアプリケーションの配布や利用制限、万一の際にデータを消去するリモートワイプなどの機能を持つMDMです」と語る。このMDMについては、自前で環境を持たないSaaS形式で利用できること、将来的に多彩なデバイスに利用できるマルチOS対応であること、そして世界中に展開する同社のビジネスに合わせてグローバル対応であることを要件とした。そして、これらの要件を満たし、他社に比べてコスト的にもアドバンテージのあった東芝ソリューションが選ばれることになったのである。

また、モバイルデバイスの運用を考える上で重要なLCMについては、構築期間がわずか2.5ヶ月という短期間での導入に加え、全国1万台を超えるタブレット利用者からの問い合わせに柔軟に対応できる統合ヘルプデスクの運用が必要不可欠だった。「全国に点在する1万人を超えるBCは、退職や異動はもちろん、産休に入られる方などメンバーの出入りが激しい職種です。また、デバイスの故障や盗難、紛失などが発生すれば、その都度対応が必要になるため、これだけの規模を円滑に運用するには万全の体制とノウハウが欠かせません。」(毛戸氏)。実は、東芝ソリューションは以前から同社の店頭端末のヘルプデスクを請け負っていた実績があり、すでにヘルプデスク運用の基盤が出来ていた。「MDMによるモバイルセキュリティは運用と一体の部分があり、切り離せない関係です。双方のソリューションを持っていることはもちろん、これまでの実績も加味したうえで東芝ソリューションのITO/BPOサービスを選択しました」(毛戸氏)。

社内業務や応対業務に利用する各種アプリケーション開発を経て、2013年3月よりタブレットのキッティングを開始、2013年6月より本稼働を迎えることになる。

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導入の効果

お客さまの声をリアルタイムに反映、業務負荷の軽減にも一役

現在、1万1000台の“ビューティー・タブレット”が全国にいるすべてのBCに配布されており、店頭を訪れるお客さまに対する提案活動に日々活かされている。実際にBC業務を強力に支援しているタブレットのアプリケーションは主に3つに分けられる。1つは、リアルメーキャップシミュレーターをはじめとしたカウンセリングをサポートする応対アプリケーション。次に、勤怠管理報告や活動実績報告、スケジュール、コミュニケーション基盤としての社内業務アプリケーション。そして最後に、電子化された商品カタログやマニュアルだ。アプリケーションをこれらの場面に応じて使い分けることで業務効率化を実現しながら、お客さまの声を吸い上げ “おもてなし”をさらに向上させている。

システムの面では、現在でも月に1度ベンダが集まって開催される定例ミーティングの中で既存環境の改善策など様々な議論が進められており、BCの方により便利に使ってもらえるような体制作りを行っている。島氏は「店頭に寄せられたお客さまの声がビューティー・タブレットを経由して本部に届くようになったので、迅速に商品やサービスに生かせるようになりました」と評価する。お互いを刺激し合うようになったりした点も見逃せないと島氏。店頭で働くBCの評価について伊藤氏は「BCからは、応対でタブレットを活用するようになり、お客さまから『わかりやすい』、『楽しい』などの声を多くいただくようになった、また、タブレットにすることでお客さまに必要な情報が瞬時に取り出せ、また沢山の商品の中からお客さまの肌の状態やご要望に合ったものを簡単にお選びすることができるようになった、と聞いています。他には、画面が大きくなったことで活動報告の入力がしやすくなった、膨大なテキスト類がタブレットに入ったことでいつでもどこでも必要な情報が簡単に取り出せるので便利になった、などの声も多いです」と語る。

>資生堂情報ネットワーク株式会社 ネットワーク企画部 システム開発グループ 三浦 絢也 氏資生堂情報ネットワーク株式会社
ネットワーク企画部
システム開発グループ
三浦 絢也 氏

現在は安定的に稼働しているが、資生堂情報ネットワーク ネットワーク企画部 システム開発グループ 三浦 絢也氏は「導入当初、予定通りにビューティー・タブレットを現場に配布した後、パスワード忘れへの対応やアプリケーション配布などについて、稼働日当日からヘルプデスクに問い合わせが殺到してしまったのです」と語る。そこで急遽ヘルプデスクを増員したり臨時に問い合わせ窓口を設置したりするなど、東芝ソリューションがグループの総力を挙げて事態の終息を図った。「パスワードがうまく入力できないときでも、プロジェクトチームが一丸となって早朝から遅くまで対応してくれました。スピードある対応に感謝しています」と伊藤氏は当時を振り返る。パスワード運用も工夫を凝らしており、「導入当初は強固なセキュリティ環境を構築するべく、アプリケーションごとにパスワードが設定され、3ヵ月ごとに新たなパスワードに変更するという運用でした。今は利便性を高めることを前提に、パスワードを一部共有できる形にするなど、対応を進めています。セキュリティと利便性のバランスの重要性を改めて認識しました」と毛戸氏。

アプリケーション配布については、大容量アプリケーションの一斉ダウンロードによってアクセスが集中し、リトライ処理の手順など想定外の事態も数多く発生したという。「その当時は大変でしたが、真摯に対応いただいたことで大変助かっています。今は安定稼働しており、システムも良好な状態です」と毛戸氏は評価する。また、三浦氏は、「新商品が発売されるたびに応対アプリケーションや商品カタログの配信が発生します。その都度MDMから配信を行っていますが、アクセスが集中しないようフレキシブルに対応いただいています」と語る。

ヘルプデスクの対応については「中国人の方にヘルプデスク対応をしていただいていることもあり、言葉の表現など品質管理も十分に対応いただいていますので、サポートのレベルも大幅に向上しましたね」と毛戸氏。わずか2.5ヵ月で1万1000台にも及ぶタブレットのキッティング作業については「本稼働時期やタブレットの配送時期が決まっていたこともあり、短期間でのキッティングをお願いしました。人の手配も含め、納期に間に合わせていただくことができ大変助かりました」と三浦氏。

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将来展望

資生堂の成長戦略をこの仕組みで実現していく
株式会社資生堂 国内化粧品事業部 事業企画部 事業戦略室 企画G 参事 島 康則 氏(左)、国内化粧品事業部 美容統括部 参事 伊藤 史希 氏(中央右)、資生堂情報ネットワーク株式会社 ネットワーク企画部長 毛戸 一彦 氏(右)、ネットワーク企画部 システム開発グループ 三浦 絢也 氏(中央左)株式会社資生堂
 国内化粧品事業部 事業企画部 事業戦略室 企画G
 参事 島 康則 氏(左)

 国内化粧品事業部 美容統括部
 参事 伊藤 史希 氏(中央右)

資生堂情報ネットワーク株式会社
 ネットワーク企画部長
 毛戸 一彦 氏(右)

 ネットワーク企画部 システム開発グループ
 三浦 絢也 氏(中央左)

今後について島氏は「これから数年はタブレット端末に変わる新たなデバイスは考えず、しばらくはタブレット端末での運用を続けます。日々改善を行い、これまで以上に現状の仕組みをよりよいものに高めたいと考えています。数年後にはまた新たなタブレット端末への変更も考えられますので、東芝ソリューションには今回のノウハウを活かした提案を期待したい」と語る。伊藤氏は「タブレットの機能とBCのカウンセリング(実習や肌測定など)が合わさることで、今まで以上にお客さまにご納得・ご満足いただける応対を目指していきたいと思っています」と、また毛戸氏は「店頭支援システムはとにかく使ってもらうことが大切。今以上にBCに活用してもらいながら、店頭業務に生かせるような環境をさらに整備したいですね。社内にはお客さまに役立つ様々なコンテンツがたくさんあるため、ぜひアプリケーションを開発してタブレット端末に展開していきたいと考えています。東芝の皆さんには、確実に仕事をこなしてもらい、弊社をしっかりと支えていって欲しいですね」と語った。

グローバルにビジネスを展開する資生堂に対するITOサービス。東芝ソリューショングループは、これからも資生堂の成長戦略を支え続けるだろう。

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お客様の企業情報

会社名:
株式会社資生堂
創業:
1872年
代表者:
代表取締役 執行役員社長 魚谷 雅彦
所在地:
東京都中央区銀座7-5-5
概要:
数々のブランドを持つ化粧品の製造・販売を手掛ける。日本国内のみならず、欧米やアジア・オセアニアなど海外にも積極的に事業を展開。
URL:
http://www.shiseidogroup.jp/別ウィンドウで開きます
導入プロダクト:
ITO/BPOサービス

この記事内容は2014年11月5日に取材した内容を基に構成しています。記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。

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