東芝デジタルソリューションズ株式会社

お客さまインタビュー

クラウドで安定稼動、柔軟な対応で業務を効率化する
「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」

カンパニー:KDDI株式会社×ソリューション:「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」
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 通信や付随するサービスの新たな知的財産を生み出し続けるKDDI株式会社と株式会社KDDI総合研究所。その知財管理部門では、東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)がクラウドサービスで提供する「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」を導入し、自動化による業務および管理の効率化に成功した。

オンプレミス型の旧システムは稼働が安定せず、システムの構成上、手作業や大量の紙出力が発生していた。クラウド利用による機器保守運用負荷軽減と、業務効率が向上できるソリューションが求められた。

クラウドサービスとして利用できる「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」の導入により、稼働も安定。自動化のレベルが向上し、業務効率化と進捗の見える化による管理性向上を実現した。

導入の背景

戦略的知財業務における業務効率化という課題

 「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革」を中期経営目標の事業運営方針に掲げ、標榜する「ライフデザイン企業」への変革を加速しているKDDI株式会社。特許出願数は年間約400件、そのうち7割に当たる約280件が研究所で、本社事業部側は約120件という内訳で構成される。

 同社の事業部側(以下、本部)は、通信サービスに加えてIoTやFinTechなど商用化に近い新しいサービスに関する特許、意匠や商標を出願している。その一方で、グループ企業である株式会社KDDI総合研究所(以下、研究所)では約300名近い研究員が日々、光ケーブル、無線、セキュリティ、映像送信といった先端技術と、それらに付随するサービスなど、各々のテーマに基づいた研究開発を重ねながら、新しい技術に関する特許を出願している。研究所に駐在している知財開発推進グループのメンバーは研究者と密接に連携して新しい権利を獲得する業務がメイン。特許出願や年金維持管理などは本部と研究所を担当する知財メンバーの双方で行い、紛争対応、ライセンスの交渉や契約については本部の知財メンバーが担当している。今後の海外事業展開に必要な知財管理の準備も連携して進めている。

 こうした戦略的な知財業務を推進する中で、業務効率化は見過ごすことのできない課題だった。

導入の経緯

安定したクラウド利用での業務効率化に期待

 同社はかつて、オンプレミス型の他社の知財管理システムを利用していたが、信頼性が低くシステムダウンも頻発し、ハードウェアの維持管理負荷が高かった。また、執務室内にサーバーを置いていたため、利用者からは「ノイズが出る」、「夏の環境下では室内が高温になる」などといった苦情もあった。業務においても出願システムと維持管理システムが分かれているため、手作業や紙での出力も多く、分業制での作業には業務効率の課題があった。

 さまざまな企業がクラウド環境への移行を進める中で、同社も業務効率化に向けたアクションを模索していた。そこで、2012年、同社はクラウド化と自動化による業務効率向上を目的にソリューションの導入を検討するため、3社にヒヤリングを開始した。

導入のポイント

システムの柔軟性と使い勝手、スタッフの対応を高く評価

川名 弘志氏

技術統括本部 技術企画本部
知的財産室 弁理士 室長

川名 弘志氏

 そんな中、同社の目に留まったのが、東芝が提供する「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」だった。KDDI株式会社 技術統括本部 技術企画本部 知的財産室 室長 川名 弘志氏は、選定のポイントについてクラウド利用できる点と、業務フローや事業変革に柔軟に対応できる点を挙げる。「クラウド利用は安定性とハードウェア維持管理負荷の軽減という観点で必須でした。また、構築する過程でシステムのことを学べて、導入後も業務スタイルに応じて自分たちでカスタマイズできるという点は魅力的でした。その都度、カスタマイズを外部に依頼することは、コストも期間もかかるため避けたかったのです。加えて、東芝は魅力的な方々が多く、率直な意見交換をしていく中で、この人たちと一緒に仕事をしてみたいと思わせてくれたのも大きかったです」

 本部を担当する知的財産室 知財戦略グループ 課長補佐 増永 秀樹氏は「当社は管理システムが用途ごとに多数存在します。さらに組織改編や異動が多く、企画・開発業務に携わることになると、知財管理システムに新たに触れる機会が出てきます。その中で知財管理システムをユーザーである発明者がいかにストレスなく使えるかは非常に重要です。そのため、知財に詳しくなくても直感的に利用できるような分かり易いユーザーインターフェースであることが理想です」と語る。

 同社は東芝の担当者とデモを交えたディスカッションを重ね、画面設計を行った。株式会社KDDI総合研究所 知的財産戦略グループ 研究マネージャーを兼務している知的財産室 知財開発推進グループ マネージャー 八木 輝氏は「従来システムは、業務に本来必要ないものでもデータを入力しなければ先に進めない項目などもあり、管理が大変なものでした。今のシステムの導入にあたっては、私たちの業務の進め方も含めて見直しを行い、必要な情報のみを表示するシンプルな画面設計にしてくれました。東芝のスタッフは長時間にわたる打合せでも、膝を突き合わせて根気よく対応してくれたのが非常にありがたかったと思います」と語る。

 川名氏は「こちらのやりたいことについて、『できる』『できない』を直ぐに回答してくれました。こちらの質問や依頼事項を背景まで含めてきちんと受け止め、一つひとつ丁寧に対応してくれるなど、期待以上でした」と東芝側の対応についても高く評価する。

 2012年11月、こうして「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」の採用が決まったのである。

導入の効果

手作業削減とペーパーレスを実現、進捗把握など管理面でもメリット

増永 秀樹氏

技術統括本部 技術企画本部
知的財産室 知財戦略グループ
課長補佐

増永 秀樹氏

 クラウド利用となり5年間、大きなトラブルは起こらず、安定稼働への期待は達成された。自動化による業務効率向上について八木氏は「従来と比較して、自動化の度合いがまったく異なります。出願申請と特許管理のシステムがひとつになり一元管理できるようになったため、手作業でデータを移す必要もなくなってデータが正確になると共にペーパーレス化も実現しました。また、各々の業務に必要な項目や優先順位に応じて画面の表示を自分で使いやすくできることや、データの信頼性が増したことで従来に比べチェック作業が軽減されたことでストレスもなくなりました。システムから自動でメールを発信できたり、特許庁の情報と照合できるなど、知財管理に必要な機能がひと通り備わっており、このシステムで業務を完結できる点がよいですね」と語る。

 川名氏は管理においてもメリットが大きいと語る。「社内承認の進捗が見えるので、管理側からすると安心です。自動化され属人的ではなくなったことで誰の案件がどういう進捗かが把握でき、ミスが起きてもフォローしやすい体制が取れるようになった事は、非常に大きな成果です。今はシステムを使いこなして業務効率化できているという実感があります」

 川名氏は、「管理業務は売り上げを生みません。誰がやってもミスなくできるのが理想で、その環境を提供するのが私たちの役目です。働き方改革で時短が求められる中、処理業務に時間をとられることがなくなり、事業や研究開発という本来業務に向き合うことができるようになりました」とその成果を述べている。

「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」システム概要図

「Eiplaza 特許業務ソリューション 知財管理サービス」システム概要図の説明画像
将来の展望

全社の事業開発に貢献する知財部門を目指して

八木 輝氏

技術統括本部 技術企画本部
知的財産室 知財開発推進グループ
マネージャー
(兼務)株式会社KDDI総合研究所
知的財産戦略グループ 研究マネージャー

八木 輝氏

 今後について、八木氏は「まだまだ豊富な機能の一部しか使いこなせていません。東芝のアドバイスやサポートを受けながら、さらなる業務効率化が実現できればと考えています」と語る。

 「これまでの知財管理システムは、自社出願の各種手続き期限を管理する、いわば蓄積型の、“守り”の発想でした。今後はもっとシステムの利用者に、自社だけでなく他社の知財情報を新規事業開発に活用してもらいたいです。蓄積された知財データに基づいて、他社も使いたがるような発明アイデアの創出に活用できるシステムであって欲しいと思います。システムにもそれを求めますし、自社・他社知財情報の積極的な活用については、私たちも社内で啓発活動を続けていきたいです」と増永氏。

 川名氏は「KDDIはM&Aを積極的に実施しており、グループ企業をイノベーションや成長ドライブとして捉えています。そのため、グループ会社の知的財産部門とも連携し、グループ全体の知財力の向上を進めていきます。その際に皆が使いこなせて、グループ全体の知財を管理できるシステムとして活用していけるといいですね。今後、KDDIグループは拡大し、事業もグローバル化が進んでいくと思います。

左から増永氏、川名氏、八木氏

(左から)増永氏、川名氏、八木氏

そうした中で、海外の特許情報の収集や分析などもますます重要になるため、私たちに必要な情報を精度高く、タイミング良くピックアップして提示してくれる機能や、翻訳機能にも期待しています。また、近年、IoTやAI、コネクテッドカーやビッグデータなどの新しい事業領域においても知財の活躍の幅も広がって来ています。今後は知財の管理だけでなく、知財の活用や情報発信などの面で、私たちの活動をサポートしてもらえるような東芝の知見や技術力に期待しています」と語る。

 知財の確実な管理は可能な限り自動化し、今後は企業の経営戦略に貢献する、という同社の高い志を、東芝はこれからも支え続ける。

この記事の内容は2018年1月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における主な数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

COMPANY PROFILE

会社名
KDDI株式会社
設立
1984年6月1日
代表者
代表取締役社長 田中 孝司
本社所在地
東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号 ガーデンエアタワー
事業概要
電気通信事業
URL
http://www.kddi.com/ 別ウィンドウで開きます

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