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コラム

“人間力”ある人づくりを目指して(19)

2019.1.21

~変化を活かし、変化を楽しむ~

年の初めは空気までも清々しいように感じます。毎日をこのように清新な気持ちで出発できたら、もっと価値ある一日になるのではないでしょうか。本年も、日々発見、日々感動の思いを書き続けますので、どうぞご愛読ください。

今回は『変化を活かす <異動> 心の思い/朝に勝つ/笑顔と挨拶/信用こそ財産』を通して、変化を楽しめることができたら・・・についてお話しします。

会社は変化の連続、異動は突然やってきます。自分が異動に直面した時、その理由が左遷なのか、栄転なのか、それともやむにやまれぬ会社事情による転勤なのか、理由を詮索するよりも自分で選んだ道と思えたら、自分にとってメリットを感じて幸せなキャリアとなることは間違いありません。小生が講演の機会を頂いたのも、異動の機会をどう受け止めれば良いのかについての懇談から始まりました。『仕事で「ひと皮むける」』(金井壽宏著)を読むと、異動を「ひと皮むける」機会にできた体験談が多いことから、異動はチャンスなのかも知れません。

心の思い

東芝日野工場で通信機器の設計開発に従事し、20年目を迎えた頃、部長に呼ばれた。「今度、本社に人材開発部ができることになったから、真野君に行ってもらうことになった」と。

自身にとって初めて大きな異動であり、晴天の霹靂だった。「なぜ、自分が行かねばならないの?」「もうこの職場にはいらなくなったの?」等の言葉が頭をよぎった。

丁度、その頃、松下幸之助の言葉に巡り合った。『初出勤の日、家に帰って家族に何と報告するか。“期待はずれだ”と嘆くか、“いい会社に入れてよかった”と喜ぶか。この一点で、将来に天地の違いが生まれる』という内容だったと記憶している。

それを読んだ時に、「そんなことがあるのだろうか?」と正直思ったが、経営の神様とも言われる人の一言には何か深い意味があるはずだ、と捉え直し「いい職場に異動させてもらった。良い仕事に違いない」と、気持ちを切り替えて、新しい職場へ乗り込むことができた。

人材開発部での仕事をふり返ると「良い職場に異動になった」との思いから次第に「良い職場に違いない」更には「自分が良い職場にしていこう」との思いにつながっていったようだ。

朝に勝つ/笑顔と挨拶/信用こそ財産

話は変わるが、小生の座右の銘でもあり、新入社員の課題図書にも選定した「志を教える」(上甲晃著)に同じような件が書かれている。上甲さんが、松下電器(当時)に入社した時、松下幸之助が新入社員を前に「これから話す二つのことをやれたら、末は重役になれる」と挨拶した件は、異動を通して自分も実感していたことなので、新入社員とも大いに語り合った。

「一つは良い会社に入れてよかったと思えるかどうか」

「二つ目はお金が一番大切と思ったら大間違い。お金よりも大事なものがある。それは信用だ。お金は無くしたら、また取り戻せばよい。しかし、信用を無くしたら、なかなか一生のうちには取り戻せない」

新入社員を迎えるたびに、職場の雰囲気も新鮮に感じる。しかし、その新入社員が「もっと自分に合った会社があったのではないか」と心が揺れていたら輝きも失せてしまう。

異動により、職場まで歩いて10分から、片道約2時間の通勤へ。職場のメンバーは全員新しく、仕事内容は同じ開発だが、その対象が製品から人材へと変わった。あまりの転身に、入社20年目の新入社員と決め、その当時から今に至るまで続けていることがある。職場へは始業時間の30分前に入り、元気に職場のメンバーを挨拶で迎えることだ。人材開発部の上司は、小生に人材育成の根幹や楽しさを教えてくれたT部長だ。この出会いが、その後の人生に大きなインパクトを与えてくれた。毎朝二人で競うように出社していたのも、今では懐かしい。「たかが挨拶、されど挨拶」信用を築く第一歩は、当たり前のなかにあるのではないだろうか。
いよいよ、次回からは人間力との出会いについて触れていきたい。

東芝デジタルソリューションズ株式会社
インダストリアルソリューション事業部 HRMソリューション部
真野 広

  • 記事に掲載の、社名、部署名、役職名などは、2019年1月時点のものです。

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