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コラム

“人間力”ある人づくりを目指して(8)

2018.2.20

~社会人基礎力から見る人間力③~

「あのような人と一緒に仕事をしてみたい」と思われたら嬉しいですよね。チームで働くうえでの原点は、そんなところにあるのではないでしょうか。

今回は、チームで働くために必要な『傾聴力』と『柔軟性』を通して人間力と社会人基礎力との関わりについて取り上げます。

チームで働く力『傾聴力』

相手が、頷きながら身を乗り出すように聴いてくれると話し易いものです。一方、相手が腕組みをしながら、しかめっ面をして聴いていたらどうでしょうか。「傾聴力」とは相手の話を丁寧に聴く力のことです。

松下幸之助氏は傾聴力に優れていました。「無学だったおかげで誰にでも教えを請い、感心して人の話を聞くことができた」「僕の経営はほとんど人に教えてもらって今日がある」と松下幸之助氏は語っています。(出典:上甲晃著『人生に無駄な経験などひとつもない』)

上司が部下と面談する際にも傾聴力が問われます。部下を指導するうちに、自分だけ“満足”してしまう上司が少なくありません。一方、悩みを打ち明けられた時に、具体的な解決策など示さなくても、ただ聴いてあげるだけで「気持ちが楽になった」「すっきりした」と言われることを経験したことはないでしょうか。親身に最後まで話を聴いてもらうことで“自分のことを分かってくれる人がいる”と感じ、その力が前向きな一歩に結びつくのです。

相手の話を素直な心で聴くことは、決して易しいことではありません。先入観が強いと相手の話を自分なりに解釈してしまいがちです。つまり、自分の聴きたいことしか耳に入らない状態です。

身を乗り出す、相槌をうつ、相手の目を見つめるといった行動を意識的に行うことが、相手の心を開く第一歩になるはずです。

自分の話を一生懸命聴いてくれる人の話は、聴いてみようと思いませんか。

チームで働く力『柔軟性』

『柔軟性』とは、意見や立場の違いを理解する力のことです。

当たり前のことですが、人それぞれ育った環境、もっている知識や経験が異なるため、同じ価値観の人は一人としてこの世に存在しないといっても良いでしょう。

柔軟性の第一歩は、自分と価値観が異なる人と協力しあっていくために、相手に関心を持ち、相手のことを知ろう、相手から学ぼうとする姿勢でもあります。

人間力講座で魅力的な講師に登壇いただいても、自分の受信感度が低ければ、「自分とは違うな」「何も得るものがない」になってしまいます。一方、受信感度が高ければ「自分にはない生き方を教えていただいた」「この志の熱さの源は何だろうか」と自分に照らし、頭を巡らすことができます。毎回の人間力講座は私にとって、受信感度の調子を確認する場でもありました。

真摯に相手から学ぶ姿勢、相手に関心を持つこと。そして、相手の考え方や行動の基底にあるその動機や背景、志などにまで関心が及べば、共感できることがあるはずです。相手を知ろうとすることは、おのずと自分のことをふり返る、良い機会にもなります。

決して、相手に応じて無条件に自分を合わせることが柔軟性ではありません。その対話や出会いから新しい価値を生み出すことが「違いを乗り越える」ということに通じます。「主体性がなく遠慮しがち」「自分の意見がない」「拘りが弱い」では、新しい価値は生み出せません。

東芝デジタルソリューションズ株式会社 商品統括部 HRMソリューション技術部
真野 広

  • 記事に掲載の、社名、部署名、役職名などは、2018年2月時点のものです。

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